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November 06, 2011

クラブ選びその2

さて、クラブ選びその1の段階で、クラブに出資したい馬がいた場合に、そのクラブがどういう系統のクラブなのかがわかってきたかと思います。ここから先はちょっと込み入った話になるのですが、大事な話も含まれていますので、ぜひ参考にしてください。


4.JRA源泉税は出資者帰属か

ここで突然、「JRA源泉税」という耳慣れない言葉が出てきてしまいました。まずここではJRA源泉税の説明をします。

競走馬の保有に係る所得(賞金)については、所得税法上、雑所得(大馬主さんは事業所得)となり、その賞金の10%をJRAが源泉徴収しています。競走馬の所有者が法人の場合もこの10%の源泉所得税は徴収されます。つまり個人であれ、法人であれ、馬主さんは賞金をもらったらその10%は自動的に源泉徴収される仕組みになっているのです。

法人の場合でも源泉所得税って変じゃない?法人なんだから法人税でしょ?と思うかもしれませんが、実は法人でも所得税は払うんです。ただ、その支払った所得税は法人が確定申告する段階で、「法人税の前払分」と考えて、法人税から控除(源泉分だけ法人税額が安くなる)されます。この話、後で大事になりますので、ちょっと覚えておいてください。

さて、一口馬主は共有馬主ではなく、あくまで匿名組合契約の金融商品ですので、匿名組合(一口馬主のクラブ)から賞金が分配される際、その配当の20%が源泉徴収されます。これは、私たち会員個人に支払われるときに源泉徴収されるので、私たち個人が確定申告するときに精算することになります。精算というのは、源泉徴収が多すぎたときは確定申告により還付され、源泉徴収が少なかったときは、納税すべき金額との差額を確定申告において税務署に支払うということです。サラリーマンの年末調整と考え方は同じです。この匿名組合の配当に係る20%の源泉所得税は、上記のJRA源泉税とは全く別物です。ここは間違えないようにしてください。

ここまでの話をまとめると、JRAからクラブに賞金が支払われる際に賞金の10%(実質8%程度)が源泉され、さらに、クラブから私たち個人に配当が支払われるときに20%が源泉される。このクラブからの20%の源泉は問題ありません。なぜなら、私たちが確定申告によって精算できるからです。損も得もありません。

ところが、JRAから源泉された10%はどうなるでしょう。これはあくまでクラブが源泉されたものであって、私たちに支払われた配当からJRAが直接源泉したものではありません。したがって、私たち個人ではこの10%のJRA源泉所得税について、税務署に確定申告して精算させてくれと言えないわけです。

この場合、ある意味、二重課税になってしまっていて、賞金を配当として受取る私たち出資者としてはおもしろくありません。

ここで先ほどの話を思い出してください。このJRA源泉税は、クラブがクラブの利益を確定申告する際に、クラブの法人税から「法人税の前払分」として控除されるわけです。要するに、クラブは、このJRA源泉税分だけ、法人税額が安くなるわけです。これだとクラブは法人税額が安くなって得します。しかし会員側は、本来個人馬主であれば自分の確定申告で精算できるはずだったJRA源泉税は永久に精算できず、結果として損してしまうわけです。

そこで、このクラブ側で法人税額が安くなった分を会員側に配当しますよ~っていうのが、JRA源泉税の還付。つまりJRA源泉税が出資者帰属だという話です。

※上記の話は実際のスキームを極力簡略化して説明していますので、カタログに書いてあるわけわからん図(笑)とは一致しませんのでご了承ください。あくまで考え方としてご理解ください。

実は、このJRA源泉税は、出資者帰属(出資者はうれしい)のクラブと、クラブ帰属(出資者は悲しい)のクラブに分かれています。

このJRA源泉税の帰属を取り上げたのは、正直かなりバカにならない金額だからです。賞金配当に係るクラブ手数料は多いところで5%ですが、このJRA源泉税は実質8%程度であるため、いくらクラブ手数料が安くても、JRA源泉税がクラブ帰属だと、結局出資者側は損することになります。

長々説明しましたが、結局、JRA源泉税が出資者帰属のクラブのほうが得ですよ、ということです。

8%くらいなんだ!ケチケチしてられるか!という豪快な方は、気にされず、クラブライフをお楽しみください。なるべく損をしたくない!という人は気にしたほうがいいかもしれません。

ちなみに、JRA源泉税が出資者帰属か、クラブ帰属かなどという決まりはありません。元々クラブ側にJRA源泉税を出資者に還付する義務なんてありません。したがって源泉税を還付しないクラブが経理不透明だとか、そういうことでは決してありません。あくまで考え方の違いです。源泉税を還付しないクラブは、それを原資に、他の会員向けのサービスを拡充させているのかもしれませんし、もしかしたらその分、募集馬の価格が安いのかもしれません。「源泉税を還付しないクラブ=悪いクラブ」ではないということは、ハッキリ申し上げておきます。その辺の損得勘定は各個人の考え方もありますので、自分に合ったクラブを選びましょう。

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