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August 19, 2012

一口馬主の金言外伝 1億円馬への道 その2

一口馬主の金言外伝 1億円馬への道の第2回目です。

今回は種牡馬別のアプローチです。

Shubobabetsu

(注)母集団は前回のその1とまったく同じです。


①ディープインパクト
 まだ08年産と09年産の2世代しかいないにもかかわらず堂々のトップ。早くも10頭の1億円(相当※)獲得馬を輩出しました。正直ここまで勢いづくとは思っていませんでしたが、牧場側の力の入れようも相当なものがあったと思いますし、思い通りの結果が出たというところでしょうか。
 ディープ牡馬で1億円獲得相当馬の平均価格は、なんと6,400万円。牝馬の平均価格は4,400万円。元々安い馬というのはほとんど存在しないわけですが、ディープ産駒はは母方の血がそのまま出ると言われている通り、高い馬が血統どおりの活躍をするというのが今のところの傾向です。
 したがって、ディープ産駒に出資するなら、多少値が張っても良血馬に果敢に突っ込むのが吉かもしれません。安い馬でも血統的な裏づけがしっかりしてれば、走る可能性はあると思います。

※09年産のベストディール、ベールドインパクト、ファイナルフォーム、ジョワドヴィーヴルの4頭はまだ1億円に達していませんが、現時点で5,000万円を超えているため1億円相当馬として計算しています。


②キングカメハメハ
 キンカメ牡馬の平均価格は9,714万円と、なんとディープ産駒をも超え、1億円に近いというとんでもない結果になってしまいました。これはルーラーシップ、ソリタリーキング、トゥザグローリーの3頭で一気に平均価格を引き上げているためです。
 キンカメ産駒は、軽い走りをする馬が少ないため、ディープ産駒が大挙して押し寄せてきた昨年、本年はディープ産駒に競馬場での主役を奪われてしまった感があります。しかしながら、母父サンデーという血統構成が可能な種牡馬の1番手は当分揺るがないと思うので、ディープ産駒との勢力争いを繰り広げつつ、今後も1億円獲得馬がコンスタントに出てくると思います。
 キンカメ産駒もディープ産駒同様に、1億円獲得馬は牡馬で最低4,000万円。今後も高額馬、良血馬を素直に信用したほうが良いかもしれません。


③シンボリクリスエス
 意外な感じがしますが、シンボリクリスエスが第3位になりました。社台RHとキャロットに好成績の馬が集中しており、サンデーRでは1億円獲得馬がいないというのも面白い傾向です。
 シンボリクリスエス産駒は牡馬の1億円獲得馬の平均は3,567万円で、上位のディープ、キンカメよりも大分下がります。クラブでのG1馬はアルフレードのみ(オーナーズも含めればストロングリターンも)ですが、1億円獲得馬は意外と多いのです。
 牝馬は社台・サンデー、キャロットでは1頭のみ。狙うなら牡馬のほうがよいでしょう。牡馬でそこそこの価格で、これは!という馬がいれば、毛嫌いせずに狙ってみるのもアリかと思います。


④ジャングルポケット
 4位はタキオンですが、すでに死亡しており、11年産はいないため割愛します。かわって、ジャングルポケットです。1億円馬は牡牝同数ですが、牝馬の3頭のうち2頭はトールポピーとアヴェンチュラの特別な姉妹ですので、特に牝馬が活躍しているというわけでもないでしょう。1億円獲得馬の牡馬の最高価格が3,000万円で最低価格が2,000万円。結構手ごろな価格から活躍馬が出現するお買い得種牡馬と言えるでしょう。この種牡馬も母父サンデーが可能な馬ですので、これからもコンスタントに活躍馬が出るはずです。


⑤ステイゴールド
 ドリームジャーニー以降特にこれといった馬もいませんでしたが、08年産からその全弟の3冠馬オルフェーヴルが出現。この兄弟だけの特別な事情かと思いきや、フェノーメノなども登場し、急に重賞戦線をにぎわせるようになりました。不思議な種牡馬です。牡馬の平均価格はオルフェーヴルが引き上げてしまっていますが、2,000万円くらいから重賞勝ち馬出るお得な種牡馬でもありました。
 しかし、今後は種付け料も高騰していることから、募集価格も高くなるでしょう。そう考えると、今後は取捨選択が難しい種牡馬でもあります。


⑥ネオユニヴァース
 大物も出すが、ハズレも出す種牡馬というイメージで、活躍馬は牡馬に集中している感じです。1億円獲得馬の牡馬の平均価格は5,750万円と高めで、最低価格も4,000万。そう考えると、ディープ、キンカメと同様に、素直に血統馬を買ったほうがよさそうです。クラシック向きの産駒を出せるところが魅力ですが、今後はその位置をディープ産駒に奪われそうな気配。同じ値段ならディープ産駒のほうが欲しいと思う人も多いでしょうし、立ち位置が微妙になってきた感はあります。


⑦ウォーエンブレム
 産駒数が少ないにもかかわらず、クラブから4頭の1億円獲得馬を出しており、非常に優秀だと思います。1億円獲得馬は牡馬のみで、その平均価格も5,750万円と高いです。産駒が少なく希少価値があるので高くなりやすいですが、母が血統馬の産駒であれば活躍の可能性は高いでしょう。受胎能力に問題のある種牡馬だけに、年度によってムラがあるとは思いますが、これという血統馬が募集されたら狙い撃ちをするのも面白いと思います。
 問題は何と言っても産駒の数自体が少ないことでしょう。


⑧フレンチディピュティ
 1,600万円のレジネッタをはじめ、血統的に今一つの安い産駒からも活躍馬を出すというありがたい種牡馬でしたが、さすがに2012年にもなると古臭いイメージとなってしまいました。今後活躍馬が出る可能性は少ないのではないでしょうか。


⑨ゴールドアリュール
 今まで真の活躍馬は社台系の牧場からは出ておらず、社台グループ以外の牧場からダートで天下を取る馬が誕生しています。したがって血統馬と言える様な馬は存在せず、高い馬も存在しません。1億円獲得馬の牡馬2頭はいずれも2,000万円の馬。牝馬の1億円獲得馬であるスペルバインドのほうが2,400万円で高いという状態です。それでもダートでの存在感は随一であり、ダートなら今後も活躍馬を輩出するだろうと思います。
 そういう意味でも、11年産東サラ募集で5,800万円という破格の値段で募集となったチャールストンハーバー11の今後は非常に注目されます。


⑩スペシャルウィーク
 1億円獲得馬の3頭には共通点があります。いずれも母が名牝又は名繁殖牝馬ということです。ブエナビスタの母ビワハイジは名牝かつ名繁殖ですし、ゴルトブリッツの母レディブロンド及びトライアンフマーチの母キョウエイマーチはいずれも名牝と言えるでしょう。ハズレも多く出す種牡馬ですが、名のある名牝、名繁殖の仔の場合は、活躍の可能性があるかもしれません。


⑪クロフネ
 1億円獲得馬はいずれも04年産、05年産で、最近は今一つ元気がありません。産駒も牝馬の活躍が目立ち、牡馬は値段ほど活躍できていないというのが実際のところです。牝馬ではクラブ馬ではありませんが、ホエールキャプチャなど最近でも活躍馬が出ていますので、牝馬なら今後も活躍馬が出る可能性はあるでしょう。
 一方で、牡馬は値段ほど活躍できない可能性が非常に高いので、いい馬がいたとしても、割り引いて考えたほうがいいでしょう。


⑫フジキセキ
 サンデーの後継として活躍した種牡馬ではありましたが、結局牡馬のクラシックを取ることもなく、社台・サンデー、キャロットでの1億円獲得馬も04年産まで遡らなければ見当たりません。年齢的に成績が下がってきてもおかしくないですし、今後クラブから活躍馬が出る可能性は低いと思います。
 1億円獲得馬が出ていない割には、価格も高めですので、活躍馬を狙うのであれば避けたほうがよい種牡馬の代表的な例ともいえます。


⑬マンハッタンカフェ
 2009年にまさかのリーディングサイヤーとなり、11年産の社台系の生産馬が増えたという事情があります。社台Fはそれまでもそこそこ種付けしていましたが、ノーザンFや白老Fは2009年から見直して種付けしたという感じなので、実はまだ結果が出ていない種牡馬とも言えます。
 現時点では社台にいながら、活躍馬のほとんどが社台系以外の牧場の生産であるという変な種牡馬となってしまっています。
 繁殖次第では大物を出す可能性がありえます。特に11年産の社台系の産駒は、他の年度とは牧場の意識が違っている状態で種付けされた馬たちですから、ひょっとすると大活躍もあるかもしれないと思います。
 11年産はゼンノロブロイ産駒が目立ちますが、実はこっちのほうが狙い目かもしれません。


⑭その他の種牡馬
 その他の種牡馬については、社台RHからは結構手広く色んな種牡馬の産駒から1億円獲得馬が誕生しています。しかし気になるのは、英字で表記された種牡馬が Fusaichi Pegasus と Empire Maker 意外見当たらないことです。もっといっぱい、日本ではなじみのない英字表記の産駒がいたはずですが。。やはりそういう馬は走っていないというのが結論なんでしょう。したがって、よっぽどの理由がない限りは、英字表記の種牡馬の産駒には手を出さないほうが良さそうです。
 それともう一つ、あれ、あの種牡馬がいないな?と思いませんか。そうです、今年の募集馬で猛威?を振るっているゼンノロブロイ産駒は、社台・サンデー、キャロットではまだ1頭も1億円馬は誕生していません(注:地方ではマグニフィカがギリで1億円を超えています)。しかしながら、牧場側の意思で11年産駒は、これでもかというくらい良血のゼンノロブロイ産駒が誕生しています。普通に考えれば不安に思いますが、11年産は社台グループ全体でゼンノロブロイの良血馬を生産していますので、どれもこれも大ハズレの可能性は極めて少ないと思います。どの程度ゼンノロブロイの種牡馬としての価値を見込むかは人それぞれだと思いますが、牧場の決断に素直に乗っかるのかどうかは迷うところではありますね。


とても長くなってしまいましたが、今日はこのへんで。

次回は厩舎の側面から1億円馬に迫りたいと思います。

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Comments

今年の当歳馬でマンハッタンカフェ産駒を申込みましたので期待もてそうです。マンハッタンカフェ=長距離馬のイメージがあります。
近代競馬はスピード競馬で正直購入をためらいました。
現役時代、長距離を走っていた種馬をどう思いますか?

Posted by: 。 | August 19, 2012 at 10:32 AM

。さん、こんにちは!
マンハッタンカフェは現役時代は確かに長距離G1で実績を残しましたが、生粋のステイヤーというわけではないので、自身の産駒からはジョーカプチーノなどの短距離馬も出ています。現代の競馬では、基本的なスピードがない馬は淘汰されているので、自身が長距離で活躍した馬であっても、スピード不足ということはないと思っています。

マンハッタンカフェは父であるサンデーの皮膚の薄さ、筋繊維の細かさを継承していますが、一方で自身は胴長脚長で緩いつくりの馬を出すことが多いので2歳時からは活躍できず、本格化は古馬になってからという馬が多いようです。

POGの赤本に、最近は母が1200m戦等短距離を勝った馬からクラシックに乗る馬が多いとか。アパパネ、ダイワスカーレット、ウォッカなどは皆母が1200m戦を勝っていますし、種牡馬の距離適正よりも母方の距離適正に注目して、母方が短距離型だったら確実性が増すかもしれませんね。

Posted by: 競馬悟空 | August 19, 2012 at 05:42 PM

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