一口馬主の金言外伝 1億円馬への道 その5
一口馬主の金言外伝 1億円馬への道は5回目の今回で終了します。今回は、その1からその4で、色々と考察してきたことを、最後にまとめたいと思います。1億円馬への道総集編です。
なお、あくまで1億円獲得を目指す馬前提ですので、回収率とかを前提にしたものではないということをお忘れなきようお願いいたします。
①牡馬は2,000万円以上、牝馬は1,600万円以上の馬を狙え
社台系のクラブでは、安すぎる馬からは1億円獲得馬はほとんど出ていないのが現状です。安い馬が絶対ダメなわけではありませんが、血統レベルが高い馬はそれなりの値段になってしまいます。牡馬は最低でも1,800万円、できれば2,000万円以上の馬を、牝馬は1,600万円以上の馬を選択したほうが、1億円獲得の道が近くなるでしょう。
②母年齢は原則15歳以下を狙え
母の年齢が産駒の競走成績に影響しているのは色々な統計上も明らかなのですが、じゃあ何歳までならいいのかというのは、常に論点となるところです。今回の金言では、1億円獲得馬の9割以上が母15歳以下での産駒ということで、15歳で一応線引きしたいと思います。母年齢が13歳以上になると産駒の競走成績が低下してくるという統計もあるようですが、15歳までは、そんなに影響はないと考えます。
ただし、母が超良血馬、G1勝ち馬又は名繁殖牝馬である場合は、母が16歳以上でも1億円馬を出す可能性は高まります。母が有名馬の場合は年齢だけで判断しないほうがいいでしょう。
③牡馬か牝馬で迷ったら牡馬を選べ
最近は牝馬の活躍が目立ちますが、賞金の70%は牡馬が占有してしまうという事実は不変です。牡馬のほうが値段は高いですが、活躍する確率も高まります。さらに、もしかしたら種牡馬になる可能性すらあります。牝馬の場合はどんなに活躍しても出資額の10%が戻ってくるだけです。獲得賞金が1億円を超えるような活躍馬を求めるなら、確率的には牝馬よりは牡馬のほうが近道でしょう。
④関東に居住していても関西馬を選べ
1億円獲得馬を求めるならやはり関西馬を選ぶほうが近道です。前回まで色々見てきた結果、統計的にも明らかですし、今のところ関東が逆転する可能性はないと言っても過言ではないような状況です。
ただし、今年からのルール変更で、未勝利戦及び古馬の500万下条件戦は、原則として関西馬は関東の主場(東京、中山等)には事実上参戦できなくなりました。したがって、2勝までならば、以前よりも関東馬は勝ちやすくなるとも言えるでしょう。1,2勝でコツコツ頑張る馬を選ぶ場合はむしろ関東馬を狙うのもアリでしょう。
しかしながら、高額条件ではやはり関西馬のほうが強いのは明らかですので、基本は関西馬を狙ったほうが良いでしょう。
⑤ディープ、キンカメ等、リーディング上位種牡馬を素直に信頼しろ
ディープ、キンカメなどのリーディング上位種牡馬の産駒は高額馬が血統どおりの結果を出す可能性は高いです。もちろんハズレることもありますが、やはり基本はリーディング上位種牡馬を素直に信頼したほうがいいでしょう。そこまでの高額馬は難しいという場合は、ジャングルポケットやステイゴールド産駒が、値段が高騰しない割には夢も見れる種牡馬だと思います。
一方で、よくわからない外国種牡馬の産駒はなるべく避けたほうが良さそうです。私みたいに○外全盛の時代を過ごしてきた人は、外国種牡馬というだけで何か高級な雰囲気を感じてしまうはずです。リーディング上位の外国種牡馬の産駒だったら日本でも走るはずと考えたくなりますが、現実はそれほど甘くないようです。日本の血統レベル自体も昔に比べて飛躍的に上がっていますので、今はやはり日本の馬場への適正が一番重要なのかもしれません。
⑥基本はリーディング上位厩舎を信頼し、池江、石坂、角居、松田博は特別
リーディング上位厩舎は合理的な厩舎経営をしており、強い馬であればあるほど、その効果は高まると思います。したがって、高額馬がリーディング上位厩舎、特に四天王厩舎に所属する場合は素直に信頼していいでしょう。
ただし、これらの上位厩舎は「合理的」な、ある意味ビジネスライクな厩舎経営を常に心がけていますので、能力のない馬は容赦なく切られます。また勝率、連対率が高いということは、あまり数を使わないということでもあります。安価な馬で、数を使って稼ぎたいと思う場合は、これらの上位厩舎の所属馬を選ぶとミスマッチが発生して不満がたまる可能性があるので注意が必要です。
⑦取捨に迷ったら、母、兄弟姉妹、祖母、母の兄弟姉妹(叔父、叔母)にG1馬がいるかで選ぶのも一つの手
競馬は血統のスポーツですから、血統レベルが高いほうが活躍する可能性は高まります。あくまで確率論ですが、近親にG1馬がいる馬は、やはり活躍する確率が高まります。選ぶ際に決め手を欠く場合は、最後にこれで判断するものアリだと思います。
前回までの内容をおおまかにまとめると上記の通りとなります。すべての内容が、思い込みではなく、何らかのデータに基づいていますので、それなりの信頼性はあると思います。社台系のクラブで迷った場合の指針となれば幸いです。
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