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September 03, 2012

2012年 キャロット募集時評価 関東その3

 今回は関東その3になります。やっぱりというか、何というか、関東には良さそうな馬は少ない感じがします。ビジネスですから仕方ありません。でも関東馬からもまたG1馬が出ることを期待したいです。


27 セシルカットの11 ジャングルポケット 牝 1,400万
松山将 C C B B

エアグルーヴを叔母に持つ血統馬だが、さすがに母も高齢になっている。兄弟姉妹からは残念ながら活躍馬といえるものは出ておらず、やはり母の繁殖能力は高くないと考えるべきだろう。ジャングルポケット産駒らしい柔らく大きな動きが特徴で、胴伸びもあるので中距離前後が適正だろう。繋ぎは細く長さもあるので芝オンリーだろう。ジャングルポケット×サンデーの良さは出ている馬なので、母は高齢だが面白いところはあるかもしれない。


28 モンローブロンドの11 ジャングルポケット 牝 1,800万
大竹 C C C B

柔らかさという点では27番のほうが上だが、この馬もきびきびとした動きで悪くない。カタログだと左前が若干前に出て正姿勢を取れていないが、DVDだと特に問題はなさそうなので、あまり気にする必要はないかもしれない。一番気になる点は、2×4というトニービンのクロスがある点。さらにヌレイエフの3×4というクロスもある。これをどう判断するかは人それぞれだが、私はあまり好ましいものではないと思っている。一つ上の半姉のほうは寸詰まった感じだったが、こちらは父の影響でやや胴伸びがあるタイプ。どちらがいいかは走ってみるまでわからないが、芝向きで、距離適正は母よりも長めになってマイル前後になるかもしれない。


29 ワイルドフラワーの11 フジキセキ 牡 1,600万
尾関 C D D D

鈍重な感じのするフジキセキ産駒。一つ上の世代のカツラドライバーの仔に似た感じ。後に力なく、柔らか味もない。この値付けにも納得せざるを得ない感じだ。このクラブからはまったくと言っていいほどフジキセキ産駒の活躍馬が出ていないため、カタログではわざわざセレクトセール出身馬を持ち出しているのもちょっと苦しい感じ。牡馬でこの値段ということは大きなところを狙うようなレベルではないということだけは確かだろう。


30 カラベルラティーナの11 フジキセキ 牝 1,600万
奥平 C C C C

若干窮屈な感じのする馬体だが、それなりにまとまってはいる。よくいるフジキセキの中庸な産駒という感じで、動きも悪くない。1月生まれで仕上がりは早そうな感じはするので、早い時期からデビューできればそれなりにやってくれるかもしれない。この馬も私にとっての論外厩舎所属なので、個人的には除外対象だ。


31 メガクライトの11 タニノギムレット 牡 2,000万
小西一 B C C C

ボリューム感ある馬体で、繋ぎはやや立ち気味。母もダート馬だったし、芝がまったくダメということもないだろうが、普通に考えればダート向きだろう。ただタニノギムレットからはダートで目立った活躍馬がいないので、その点が心配ではある。動き自体に目立ったものはないが、そこそこまとまりがある感じだし、所属厩舎が今一つなのが少し気にかかるが、値段以上の活躍を期待したくなる馬だ。


32 スペシャライズの11 タニノギムレット 牝 1,200万
栗田徹 B C C B

筋肉質で牝馬にしては良いトモをしている。柔らかい感じのする馬ではないのだが、動き自体はキビキビとしていて、好感がもてる。血統的には何らの裏づけもない馬だが、1つ勝てれば面白いところがありそうな馬だ。


33 ミラクルレイザーの11 キングヘイロー 牡 1,600万
上原 D C C C

父のキングヘイローは社台系の産駒で結果が出ているものはほとんどいないし、大きなところは狙えないだろう。この馬はバランスは悪くないが、トモは薄めで繋ぎも寝ているため芝オンリーのタイプだろう。繋ぎが寝ているタイプは能力が足りていないと、力が地面にうまく伝わらず全然ダメの場合もあるので、ちょっと難しい。血統的にも評価すべき点はないし、値段なりの馬という解釈だろう。


34 ディナータイムの11 キングヘイロー 牝 1,000万
栗田博 D D C C

動きを見ても特に悪いところはないが、バランスは今一つだし、トモも薄めで、アピールポイントは少ない。母もそこそこ高齢だし、値段なりの馬だろう。


35 キッズエンジェルの11 メイショウサムソン 牡 1,600万
斎藤 C C C C

DVDを一目見て、冗談ではなく怪獣かと思った。引き手が異常に小さい人に見えるほど規格外の馬。母父ステイゴールドでこういう馬が産まれてくるというのが血統の不思議ということだろうか。動き自体に問題があるわけではないのだが、とにかくこの馬の場合は仕上げることができるのかどうかが勝負。何か頓挫があったら即600kg超えで牧場暮らしが続くことになるだろう。デビューできれば競馬場の人気者になることは間違いないが、様子見が妥当だろう。


36 レッドチリペッパーの11 デュランダル 牡 1,800万
杉浦 B C B E

母の産駒は社台RHで募集されていたが、一つ上の半姉はセレクトセールでラフィアンに落札された。そして今年はこのクラブに産駒がまわってきた。この馬の兄も姉も皆馬体は素晴らしい馬が多かったのだが、いずれも期待ほどの活躍はできなかった。この馬だけが急に大活躍というのは通常は考えにくいということになる。そうは言っても、全くのクズという馬はおらず、条件レベルでのそこそこの活躍は期待できそうだ。ただしこの馬は歩かせると左右のブレがかなりひどく、調教を進めるうちに何らかの問題が出てきそうな気がして少し怖い。


37 ローザネイの11 カンパニー 牝 1,000万
大和田 D D E D

このクラブおなじみの薔薇一族である母の最後の産駒。残念ながら母の晩年の産駒からは活躍馬は出なかった。この馬の場合も母23歳のときの産駒で、かつ、父も種牡馬としての能力は未知であるカンパニー。馬体自体は特別悪いところもないが、それ以前の問題だろう。


38 ケルアモーレの11 Dubawi 牝 2,600万
加藤征 C C E C

サンデー系をつけるために持ち込まれた母から産まれた産駒。父Dubawiは短いところが向く種牡馬であり、この馬も硬めで背が短く、短距離で計算が立ちそうな馬だ。ただし日本に向くのかどうかは走ってみないとわからないので、ギャンブル的な要素が強いだろう。安いわけでもないので難しい判断になる。


39 アディクティドの11 Monsun 牡 3,000万
堀 C C E D

母も父もドイツ系で、そういうのが日本に向くのかどうかが問題だが、ピュアブリーゼのように結果が出ている例もある。この馬は動きが硬く、左前がカタログでもDVDでも前に出てしまっていて弓脚気味。関東一の厩舎に所属するが、頓挫があれば追放の危険もあるので、その辺のことを考えると判断が難しい。安い馬ではないので様子見したいところだ。


(注)左から、トモ-後脚-肩-全体のリズム、の評価です。
トモはトモの大きさ及び迫力で評価しています。後脚はクセがないか、スムーズか等で評価しています。肩は肩の出のスムーズさ、硬さで評価しています。全体のリズムはスムーズな全身運動ができているかを評価しています。

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