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January 18, 2013

スペシャルウィークの実力

短評:「不世出の名馬を出した3割バッターだが長打少ない」

 種牡馬の実力の4回目はスペシャルウィークです。シーザリオやブエナビスタという牝馬の名馬を輩出する一方で、最近はゴルトブリッツなどのダートホースも出しています。牝馬のほうが走るというイメージの種牡馬ですが、果たしてどうでしょうか。 

Special

(注)
・母集団は2006年産から2009年産までの4世代の社台RH、サンデーR、キャロット及び東京HRの募集馬。
・募集馬のうち原則として、社台F、ノーザンF、白老F及び追分F生産馬のみを対象とする。
・馬主・・・社台GO→社台グループオーナーズの略。
・回収率・・・募集価格に対する獲得賞金の割合。100%を超えていれば募集価格分は回収したことになる。ただし維持管理費などは考慮されていない値なので、100%超だから利益が出ているというわけではない。
・表中ピンク色は回収率100%以上、グレーは未出走馬。


1.全体の回収率

全体 171.7%(84.7%)

 全体の回収率は、素晴らしいものとなっています。しかし、これはお気づきかとは思いますが、ブエナビスタが引っ張り上げてしまっているのが原因です。ブエナビスタを抜いて計算した数字がカッコ内の84.7%という数字です。ブエナビスタを除いてしまうと、近年はパッとしないということになると思います。


2.牡牝別

牡馬 83.0%
牝馬 368.8%(88.5%)

 牡牝別でも同様の事象が起きます。ブエナを入れれば牝馬が圧倒的になってしまいますが、ブエナを除けば、牡牝の差はほとんどないと言えるでしょう。回収率に関しては、そんなに牡牝の差はなさそうです。


3.東西別

東 33.5%
西 250.7%(113.3%)

 東西別に関しては、露骨な偏りが出ました。関東馬は最近はほとんど壊滅と言えるレベルの体たらくと言えます。ブエナを抜いてもその差は歴然としていますので、スペシャルウィーク産駒は関西馬を選ぶのがセオリーとなりそうです。


4.生産牧場別

社台F 57.0%
ノーザンF 240.1%(95.4%)
白老F 65.4%
追分F 133.0%

 生産牧場別ではノーザンFが有力でしょうか。追分Fがデータ上では上になりますが、4頭しか対象がいませんし、いずれも獲得賞金は多くはありません。ノーザンF生産馬のほうが信頼性は高そうです。


5.クラブ別

社台RH 80.5%
社台GO 54.4%
サンデーR 305.9%(61.9%)
キャロット 119.1%

 ブエナを除くとキャロットが1位になります。ただ、クラブによってそれほど大きな差はないとも言えます。


6.打率・・・0.302

 回収率100%超の割合は3割を超えています。当たり外れの大きい種牡馬というイメージでしたが、意外と、そこそこ稼ぐ馬が多いというのが最近の傾向のようです。


7.長打率・・・0.057

 最近ではブエナビスタ、以前にはシーザリオと、クラシックを沸かせたり、歴史的名馬となった馬を輩出している割に、実は長打は少ないというのが現実です。この辺が牧場側から見切られつつある原因のような気もします。


8.三振率・・・0.226

 もっと高い値が出るかなと思ったら、意外とそうでもありませんでした。三振率0.226というのは、むしろ結構いいほうだと思います。


9.デビュー率・・・0.925

 デビュー率は9割を超えており、まあ良いほうと言えるでしょう。


10.総評

 なんと言っても、ブエナビスタという名馬を出しているわけですから、もっと評価されても良さそうなものですが、牧場側の評価は意外と低いスペシャルウィーク。牡馬で活躍馬が出てこない、当たり外れが大きいというイメージですが、言われているほど牡馬が走らないわけでもなければ、当たり外れが大きいとも思えません。
 実際募集馬の3割は募集価格は回収できているわけですし、また三振率も低めのため、箸にも棒にもかからない馬というのは少なめかと思います。
 しかしながら、やはりブエナビスタに続くような長打が少ないのが、牧場側から好かれない一番の原因でしょう。あと、打率は3割超えているといっても、回収率はブエナを除くと84.7%ですし、募集価格を大きく上回る賞金を稼ぐ馬は少ないということでもあります。
 そんなスペシャルウィーク産駒をデータから選ぶ際のポイントは、まず関西馬を選ぶこと。なぜここまで極端な差が出るのかはよくわからない部分もありますが、一つ言えるのは、ノーザンF生産馬の有力馬はほとんど関西に所属する傾向があるので、ノーザンF生産馬が幅をきかしている種牡馬の産駒については、関西に良績が偏る傾向が顕著になる気がします。
 ためしに、関西馬でノーザンF生産馬を選ぶと、打率は0.556に上り、回収率はブエナを抜いても147.2%となります。ノーザンF生産馬の関西馬。これがスペシャルウィーク産駒のポイントになりそうです。
 最近では、ブエナビスタを例外として処理すれば、言われているほど牡牝の差はなく、牡馬だからダメということはありません。ただ、ブエナ級の場外ホームランの可能性に賭けたいということであれば、牝馬を狙うのもアリかもしれません。
 クラブ別では、実はキャロットとは相性がいいというのが面白いですね。2011年産も、社台RHやサンデーRでは募集馬はいないのにもかかわらず、キャロットでは4頭も募集馬がいるというのも不思議です。狙ってみるのも面白いかもしれないですね。

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Comments

こんにちは!お疲れ様です。
メインクラブがキャロの私は、スペシャルウィークといえば、シーザリオとゴルトブリッツ。当たり外れが大きい最たる種牡馬というイメージを持っていましたが、そうでもないんですね。驚きです。
ダート馬が多くなってコツコツ系になっていることも一因でしょうか? 種牡馬としてはそろそろきつい馬ですが、もうひと花咲かせられるんでしょうかねえ。

Posted by: 谷中小学校 | January 19, 2013 at 12:09 PM

競馬悟空さん、こんばんは^^

スペシャルは去年末、社台からレックススタッドに出されてしまいましたよね(>_<)
やはり大物出現率が少なかったことと、牝馬に偏っていたのが大きかったのでしょう。
その割にというか、それほど長打率以外はそれほどひどくない。
やはりそういうイメージが付いてるんでしょうか。
ダンスも出されてしまいましたが、スタミナ寄りのサンデーには受難の時代なのかもしれませんね(-_-)
キャロは頭数が多いせいか、種牡馬に関してもまんべんなく募集してくれますよね。
いろんな産駒を選びたい人にはいいですね(^^)/

Posted by: レプティリア | January 19, 2013 at 06:58 PM

競馬悟空さん、おはようございます!
いつも有用なる情報と、的確な読みに深く感銘を覚えてる次第です。私自身はスペシャルもそろそろ何か凄い産駒を出してくれそうな(ある意味ギムレットもですが)予感がしてるのですが、今年募集の12年産駒の参考にさせて頂きたいと思います。今後とも宜しくお願い致します。

Posted by: ねこだねこきち | January 20, 2013 at 09:58 AM

谷中小学校さん、こんにちは!
そうですね、近年は意外と、当たり外れが大きいというよりは、値段なりにそこそこ稼ぐ馬は多いが、大活躍する馬は少ないというほうが、社台G生産馬については正しい解釈なのかもしれないですね。私は個人的には、あと1,2頭は活躍馬が出てもおかしくないと思っています。特にダートでは要注目かもしれません。

Posted by: 競馬悟空 | January 20, 2013 at 12:05 PM

レプティリアさん、こんにちは!
スペシャルウィークはまたレックスに移動したみたいですね。最近は社台SSから行ったり来たりしていて、落ち着かないですね。牧場側では、スペシャルウィーク産駒は期待馬がそれほど走らなかったのもあり、つかみどころがない種牡馬という感じもあったのかも知れません。特に牡馬での活躍馬がでないと社台では厳しいですよね。そこそこ走る馬は平均的に出すし、最近はダートでの活躍馬を出しているので、日高ではまだまだ需要があるという認識なのかもしれないです。

Posted by: 競馬悟空 | January 20, 2013 at 12:11 PM

ねこだねこきちさん、初めまして!
コメントいただきありがとうございます!
私も、あと1,2頭くらいは活躍馬が出てもおかしくないと個人的には思っています。今後も産駒は募集されるでしょうし、人気がディープ産駒等に集中するなら、選び方次第では、いい産駒を選べる可能性もあるんじゃないかと思って期待しています。
今後も何かに役に立つ情報を調べたり考えたりしていきたいと思っていますので、また遊びに来てくださいね!

Posted by: 競馬悟空 | January 20, 2013 at 12:15 PM

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