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March 19, 2013

フジキセキの実力

短評:「なぜか偏りが生じる不思議な地雷原」

 今日は今年も重賞勝ち馬を出しているフジキセキについてです。フジキセキは11年産が実質的に最後の世代となっていて、以後種牡馬として実質的には引退状態となっています。今年以降の募集には関係がないですが、まだ11年産で募集中の馬もいますので、最近の傾向を見ておきましょう。

Fujikiseki

(注)
・母集団は2006年産から2009年産までの4世代の社台RH、サンデーR、キャロット、東京HR、G1、グリーン、シルク及びウインで募集の社台グループ生産馬です。
・募集馬のうち原則として、社台F、ノーザンF、白老F及び追分F生産馬のみを対象としています。
・馬主・・・社台GO→社台グループオーナーズの略です。
・回収率・・・募集価格に対する獲得賞金の割合です。100%を超えていれば募集価格分は回収したことになります。ただし維持管理費などは考慮されていない値なので、100%超だから利益が出ているというわけではありません。
・表中ピンク色は回収率100%以上、グレーは未出走馬を示します。。
・打率とは、募集馬全体のうちに、回収率100%以上馬の占める割合のことです。
・長打率とは、募集馬全体のうちに1億円以上獲得した馬の占める割合です。
・三振率とは、募集馬全体のうちに獲得賞金が0円の馬が占める割合です。獲得賞金0円の馬とは、レースに出走したものの1回も掲示板に載らなかった馬及びデビューできなかった馬の合計となります。


1.全体の回収率

全体 71.0% (52.6%)

 全体の回収率は71.0%と正直良いとは言えない数字です。右のカッコ書きの数字は、社台GOを除いた場合の数値です。社台GOは一口馬主ではないのですが、募集価格が存在するため、この種牡馬の実力のデータに加えています。フジキセキに関しては、ミラクルレジェンドのせいもあるのですが、社台GOだけ成績が突出しているというのもあり、社台GOを含む場合と、含まない場合に分けています。
 そう考えると、実質的には全体の回収率は52.6%となり、相当悪い数値になります。52.6%というのはゼンノロブロイよりも悪い値です。フジキセキの全体的な活躍ぶりから考えると、ちょっと予想外ではあります。


2.牡牝別

牡馬 46.5% (43.9%)
牝馬 120.7% (70.6%)

 牡牝別だと、社台GOを含むとミラクルレジェンドがデータを引っ張ってしまうこともあり、牝馬が圧倒的に優位です。社台GOを除いても、牝馬のほうが優位です。フジキセキの牡馬は最近の社台G生産のクラブ馬では成績不振という現状です。


3.東西別

東 54.9% (52.5%)
西 87.6% (52.6%)

 東西別は社台GOを除くと東西でほとんど差はありません。フジキセキの産駒全体の賞金上位は当然関西馬が圧倒的に多いのですが、近年の社台G生産のクラブ馬では、東西で差がないというよくわからない状況になっています。


4.生産牧場別

社台F 109.1% (39.9%)
ノーザンF 39.9% (40.6%)
白老F 73.8%
追分F 81.1% (69.2%)

 生産牧場別では社台Fが抜けていますが、ミラクルレジェンドが引っ張っているだけで、社台GOを除くと、どこもそんなに大差ありません。


5.クラブ別

社台RH 48.2%
社台GO 200.5%
サンデーR 103.2%
キャロット 20.7%
その他 35.3%

 クラブ別では、上でも言ったとおり、社台GOが抜けています。あとサンデーRも100%を超えていて好成績です。残りのクラブとはかなりの差があります。クラブによってやけに差があるのが最近のフジキセキ産駒の不思議なところです。


6.打率・・・0.239 (0.210)

 打率は今一つです。フジキセキは常に人気種牡馬だったので、良いイメージが先行しがちですが、最近はクラブ馬では思ったような成績は残せていません。


7.長打率・・・0.014 (0.000)

 長打率は非常に低いです。今回のデータで獲得賞金が1億円を超えているのは、実はミラクルレジェンドだけです。実質的なクラブ馬という観点で言えば、長打率はゼロということです。昨年はサダムパテックがG1馬になっていますし、今年の3歳馬からも2頭も重賞勝ち馬が出ているため、老いてますます盛んと思ってしまいがちですが、クラブ馬では最近は長打が出ていないのが現実です。
 

8.三振率・・・0.282 (0.274)

 三振率は高めです。長打率が悪い上に三振率が高いのでは、クラブ馬としては面白味がないです。


9.デビュー率・・・0.984

 デビュー率はかなり高いです。この点は素晴らしいですね。


10.総評

 ここまで調べてわかることは、フジキセキ産駒については、社台G生産のクラブ馬と、共有を含む個人馬主の馬で、最近はかなりの差があるということです。クラブ馬でデータを取ると、かなり厳しい成績になってしまうのですが、一方で、今年もメイケイペガスターやタマモベストプレイといった重賞勝ち馬を出しています。全体的なフジキセキの成績は、昨年も種牡馬リーディングで6位だったわけですし、悪いはずはないのです。
 ただ、クラブ馬で集計すると、こういう悪い結果になってしまいます。理由はよくわかりません。
 無理やりに理由をつけようとするなら、フジキセキ産駒はセリに出したほうが高く売れるので、牧場側が選別して良駒をセリに出しているため、クラブには良い産駒はなかなか回ってこないということでしょうか。でもこの理由はかなり無理やりな感じです。フジキセキ産駒だけそんなことする必要はないですし、あまり説得力がありません。
 まあ、真相はさておき、特に目立つのはキャロットでのフジキセキ産駒の不振ぶりです。なんと回収率は20%しかありません。はっきり言って地雷原です。同じノーザンF主体のサンデーRのほうは回収率が100%を超えていることを考えると、やはり選別しやすい種牡馬なのかなあと、考えたくもなります。
 現在残っている11年産が実質的なラストクロップになるかと思いますが、種牡馬リーディングの成績だけで考えないほうが良いかもしれません。


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Comments

フジキセキのシャイニングタイムを持っています^^;

最初は、早期デビューかと思いましたが遅れましたね・・・

でも内容があったので滞在で期待したいです!

20%はやばいですね・・・
単複の控除率ですね(笑)

デビューしたいならクリスエスの方が全然良いデータですね(汗)

Posted by: 松 | March 19, 2013 at 03:33 AM

松さん、こんにちは!
フジキセキは人気種牡馬なのですが、最近のクラブ馬の成績は奮いません。特にキャロットは厳しいですよね。牝馬のほうが回収率が良いので、牝馬のほうが良いのかもしれません。おっしゃるとおり、シンボリクリスエスのほうが一口的に見れば良い種牡馬ですよね。意外とイメージに騙されているのかもしれないですよね。

Posted by: 競馬悟空 | March 19, 2013 at 12:38 PM

競馬悟空さん、始めましていつもブログ
拝見させていただいています。

フジキセキですが、わかりやすい傾向が
ありまして、基本的に繁殖牝馬が若くて
種付け経験が少ない仔の方が走ります。

極端にいえば初仔がベストです。
その辺は牧場もわかっておられるのか
初仔にフジキセキを選んでいる場合が
多いです。

そして2番目の傾向として上が走ったから
下にまた同じくフジキセキをつけても
上ほど走りません。
(タマモ○○プレイ兄弟は除く)


キャロットにまわっている高額馬を
ざっとみましたがだいたい当たって
いました。

おそらく牧場側でもその法則に気づいた
のが5,6年前なのでしょうね。

意図的なのかはわかりませんが、この
法則をわかっているだけでかなり外れは
回避できると思います。


Posted by: つよし♪ | March 19, 2013 at 03:11 PM

競馬悟空さん、こんばんわ!
ブジキセキ産駒の分析ありがとうございます。

個人含めてもノーザンF産で重賞勝った馬はカネヒキリとエフティマイアで、牧場があまり得意でないですね。
産駒は距離が持たないので、牧場も一番良いクラスの繁殖はキンカメ、ディープを付けてます。

印象として、クラブに来る牡馬は繋ぎが立ってたり、総じて筋肉が硬くなりそうな馬が多くて、故障などで使い込めず、ダート馬でも長打が出ない。
 サダムパテックのように、すらっとしてスマートな芝向きの牡馬は、元々少ないので回って来ない。
 牝馬は走らない値段帯の安い馬が多く、リーディング上位の厩舎に入る馬が少ないので、単打が多く長打が出ない。
 表にある社台RHのディオベルタは芝向きの馬体、キセキとしてはかなり良血馬で出資の最終候補まで残ったのですが関東馬なので見送りました。足元の不安で出遅れてましたが、これから出世しそう。東サラの全弟はダート寄りの馬体なのでどうでしょうか?

フロアクラフトは馬体が非常に好みで、母が若い輸入繁殖で持込み馬の下狙い、厩舎も好きなので出資しました。
実はこの世代で一番のお気に入りです(笑い)

Posted by: うりうり | March 19, 2013 at 07:23 PM

競馬悟空さん、こんばんは^^

う~ん、意外な結果ですね(>_<)
牝馬の成績がいいのは予想通りでしたが、こんなに回収率が低いとは…(-_-)
確かにここ最近重賞を制してるのも個人の馬ばかりですもんね(^_^;)
そっか、ドリームパスポートはこの中に入ってないから
よけいイメージと違うんでしょうね~(T_T)
それはそうと、フジキセキ産駒は今年で最後ですか?

Posted by: レプティリア | March 19, 2013 at 08:53 PM

つよし♪さん、はじめまして!コメントいただきありがとうございます。
なるほど、確かにおっしゃるとおりの傾向で現状を説明できますね!素晴らしいデータですね。教えていただきありがとうございます。私ももっと前にそういうことに気づいていればフジキセキ産駒ともっと上手く付き合えたかもしれません。。
 もし差支えないようであれば、つよし♪さんのブログをリンクさせていただければと思っております。よろしければお返事いただければと思います、よろしくお願いいたします。
 またぜひ遊びに来てくださいね!

Posted by: 競馬悟空 | March 20, 2013 at 08:26 AM

うりうりさん、おはようございます!
確かに、おっしゃるとおり、サダムパテックのような芝向きと思える馬はクラブ馬では見かけないですよねえ。筋肉が硬めで、デビューはできてもその後頓挫する馬も確かに多いですね。ディオニージアの11は難しい部分を骨折してしまったのが残念です。フロアクラフトはかなりやれそうな感じでこれからも楽しみですね!やはり若い繁殖の仔というのがポイントだったのかもしれませんね。

Posted by: 競馬悟空 | March 20, 2013 at 08:51 AM

レプティリアさん、おはようございます!
そうなんですよね、最近のデータからはドリームパスポートやファイングレインのような活躍馬は漏れてしまいますので、どうしても値は低くなりますね。ただ種牡馬も歳とともに傾向が変わっていくと思っているので、それはそれで仕方ないのかなと思います。クラブ馬が最近不振の一方で、クラブ外では結構活躍馬も出ているので、余計に判断が難しい種牡馬ですね。
 フジキセキは体調不良で2012年産、2013年産は産駒がいないようです。このまま種牡馬引退の可能性も高いみたいです。

Posted by: 競馬悟空 | March 20, 2013 at 08:57 AM

競馬悟空さん、こんにちは!

リンクの件、よろしくお願いします。
こちらからもリンクさせて頂ければと思います。。

フジキセキはラストクロップになりそう
ですが、まだまだクラブ馬に当たりが
残っていると思います。

私も様子見中で出資予定の馬がいます。

レッドセイリングにも出資されている
みたいなので、これからいろいろよろしくお願いします。

Posted by: つよし♪ | March 20, 2013 at 01:23 PM

つよし♪さん、こんばんは!
早速リンクさせていただきました。また、リンクしていただきありがとうございます。こちらこそ、今後ともよろしくお願いいたします。フジキセキのラストクロップから大物が出るのを期待したいですね!

Posted by: 競馬悟空 | March 20, 2013 at 10:13 PM

競馬悟空さん、こんばんは!

ひさびさにこの記事とコメントを読み返して
いましたが、まさにラストクロップで
イスラボニータという超大物がでましたね。

社台募集なので自分には縁がなかったですが
このコメントの時点で残口があったかが
気になるところです。

後ローブデソワ優勝おめでとうございます。
口取りで見てきましたが、落ち着いたいい眼
をしていましたよ、上のクラスでも活躍して
くれそうです。

Posted by: つよし♪ | November 09, 2014 at 10:55 PM

つよし♪さん、こんばんは!
最後に大物が出ましたねえ~。このコメントの時点では残口はなかったと思います。イスラボニータは、1次募集の段階で満口になりました。ただ、第一希望では満口にならなかったので、誰にでも出資のチャンスはあったんですよね。
ありがとうございます。口取りされたんですね。おめでとうございます。ローブデソワ強い勝ち方でしたよね。これからが本当に楽しみです。

Posted by: 競馬悟空 | November 10, 2014 at 11:26 PM

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