ハービンジャー再び
クラシックが終わって、牡馬3冠は、キングカメハメハとブラックタイド産駒が制しました。
牝馬3冠は、キングカメハメハとディープインパクト産駒が制しました。
秋華賞はクラシックではありませんが、牡馬牝馬合わせての6冠という意味では、キングカメハメハ産駒が皐月賞、ダービー、桜花賞の3つを取り、ディープインパクト産駒がオークス、秋華賞を取り、菊花賞をブラックタイドが取るという結果になりました。
キングカメハメハ産駒が6冠のうち3冠を制し、今年は目立ちましたが、結局のところ、サンデー系種牡馬の産駒かキングカメハメハの産駒のどちらかが勝ったということです。
父サンデー系でもなく、キンカメ産駒でもない産駒は、なかなかクラシックには届かない状況です。
鳴り物入りで導入された種牡馬ハービンジャー産駒は、牡馬牝馬ともにクラシックで掲示板に載った馬は1頭もいませんでした。
現時点で重賞を勝っているのは、牡馬のベルーフ1頭のみ。現時点で獲得賞金1億円に達している馬も1頭もいません。その重賞勝ちのベルーフが、クラシックでも菊花賞で6着と最先着馬となりました。
2012年産クラブ馬のハービンジャー産駒の勝ち上がり率は、牡馬が70%、牝馬が40%でした。以下データはすべてクラブ馬に限った話です。
牡馬の70%というのはかなり高い値です。ディープ牡馬には敵わないものの、それに次ぐ高い値です。
確かにクラシックで頂点に近いところにはたどり着けませんでしたが、7割勝ち上がっているということは、それだけ、このあと古馬になってから活躍のチャンスが残されている馬が多いということになります。
牝馬の40%というのは悪く見えますが、実はそんなに低い値でもありません。過去全世代のキンカメ牝馬の平均勝ち上がり率が37%、同様にステイゴールド牝馬は27%、ハーツクライ牝馬は57%。ディープ牝馬は56%です。
ハーツクライ、ディープインパクトには敵わないものの、キンカメ牝馬くらいの勝ち上がり率は示せているという印象です。
現時点では、ハービンジャー産駒のデータは1世代分しかありませんので、回収率等については、まだ他の種牡馬と比較できません。
今のところ、おぼろげにわかってきたのは、牡馬は、勝ち上がりは良いが、クラシックには縁が遠そうだということ。古馬になってからの成長力があるかどうかはまだ未知数です。
牝馬は、勝ち上がり率は大して良くもなく、クラシックにも縁がなさそう。牝馬だけに古馬で急成長ということは基本的に考えづらいです。
牡馬は、重賞勝ち馬も出ていますし、勝ち上がりも良いので、大失敗種牡馬ということにはならないでしょう。ただし、クラシックで結果を残せなかったので、今後良い繁殖が集まってくるかは何とも言えないところですね。種牡馬の世界も厳しい競争の世界ですから。
牝馬は、データ的には、現時点では買う要素はなさそうです。産駒の傾向がハッキリするまでは、迂闊に手を出さないほうがいいかもしれません。
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