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November 26, 2016

転厩

 リーディング上位厩舎というのは、基本的に常に馬房がいっぱいです。

 限られた馬房を効率的に運用するのが、上位の厩舎経営にとっては極めて大事になるでしょう。

 厩舎に長く置いて欲しくとも、なかなかそうはいかない。
 放牧を終えて入厩させたいとしても、初代ウイニングポスト風に言うと

 「ちょっと今、(馬房が)詰まってまんねん。」

 と言われてしまうということです。

 もちろん、重賞でバリバリやれている馬は、優先して使ってもらえるでしょうが、問題は条件戦で今一つ結果が出ていない馬たちですね。

 リーディング上位厩舎に所属するそのような馬たちは、一旦放牧してしまうと、なかなか入厩のチャンスが巡ってこないということも発生します。


「順調に日々のメニューをこなしています。態勢は整いつつありますので、あとは調教師と相談して入厩の段取りをはかっていきたいと思います。」



「変わりなく順調です。こちらであまり仕上がり過ぎてもいけないので、15-15程度をこなしていますが、入厩後はほどなく仕上がるでしょう。調教師からまだ具体的に入厩時期についての連絡はありませんが、もうそう遠くない時期に移動になると思います。」



「引き続き順調です。だいぶ気合も乗ってきて、好調時の気配がうかがえます。まだ具体的な入厩時期は決まっていませんが、いつ声がかかってもいいように状態を維持しておきます。」



「元気に日々のメニューこなしています。この中間も引き続き順調で、体調面の良さもあってか、精神面も充実してきているようです。引き続き仕上げにかかっていきたいと思います。」


 こういう感じのコメント、誰しもが一くらい見たことがありますよね。いわゆる「放置」ってやつです。
 ちなみに上の文章はコピペではなく、私が勝手にねつ造した文章ですが、なんか本当にありそうな感じですよね。

 よしやっと入厩かと思いきや、なぜか1か月くらい先送りになった挙句、最後は「入厩」の文字が消えてるという(笑)。
 まあ、これは、要するに馬房の都合で入厩できないということなんですよね。
 馬には問題ないけれど、厩舎の馬房に余裕がないので待つしかないと。

 こうなってしまうと、馬も出資者も不幸ではあります。
 ただ、人気ラーメン店と一緒で、優秀な厩舎には行列ができてしまうのは致し方ない。
 しかし、厩舎の場合はラーメン店と違ってすべての客(馬)が平等に扱われるわけではないというところが色々と難しい話を生んでしまいます。

 優秀な馬はあからさまに特別待遇を受けますし、そうでない馬はそれなりの扱いになる。
 でも、これ自体は仕方ないです。G1に出るような馬が、馬房の都合で入厩できなかったので出走しませんとかなったら競馬全体の損失ですから、優先順位があるのはある意味当然。
 それでも、やっぱり出資している側からしたら、いつまでも使ってもらえないのは困ります。

 このような場合は、くすぶっている馬については、上位厩舎から、新人厩舎やリーディング中位以下の厩舎に転厩となることがあります。
 出走機会を求めて、新天地で出直すということですね。

 あの有名厩舎に所属する馬だからこそ出資したのに・・・という悔しい思いは出るかもしれません。
 しかし、いつまでもその有名厩舎に固執しても出走できないのであればどうしようもないです。

 プロ野球でも一部球団でありますよね。他の球団に行けば十分レギュラーなのに、Gチームではベンチという。そういう状況はやっぱり最善とは言い難いでしょう。

 むしろ新天地で新たな可能性に賭けた方が良いと思います。

 それと同じで、くすぶっているのであれば、私は転厩した方が良いと思っています。
 ある程度頭打ちになってしまったら、積極的に転厩した方が良いと思います。

 1,000万条件や500万条件の馬でも、中位以下の厩舎にとっては貴重な「戦力」となる場合もあるでしょう。
 また、新人厩舎にとっては、まず何よりも「経験」が必要です。
 試行錯誤なくしては何も生まれないですから、その試行錯誤の手伝いができるのであれば、馬にとっても出資者にとっても、少なくとも牧場で15-15を永久に続けるよりは良いのではないかなと思います。

 活躍できなくなっても、有名厩舎所属という「名」をとりたいという考えもあるでしょう。
 プロ野球でも、生涯Gチーム以外ではプレーしたくないっていう人もいましたしね。

 一口では、なるべく多くチャンスをつかめように、積極的な転厩も個人的にはアリだと思います。


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