一口解放戦線
覚えているでしょうか、一口解放戦線のことを・・・。
覚えているでしょうか、風のシスティーナのことを・・・。
って、覚えていないですよね(笑)。ごく一部のタクティクス・オウガファンを除いては。
風のシスティーナは、「平等」と「真の平和」のために戦っているのです。
システィーナは最後にこう言いました。
「わかりました。でも私はあきらめない。必ず平等なクラブを築いてみせるわ。いつか、あなたたちも気づくはず。
争いのない真の平和を望むなら、個人の欲望は棄てなければならないことに。」
もちろん、そんなクラブは存在しえないという皮肉を込めて、システィーナの言葉を借りたわけですが、今日、よくよく考えたら、すでにシスティーナの望む「真の平和」を」実現しているクラブがあることに気が付きました。
それは、ちょうど昨日話題にした、DMMバヌーシーです。
まず、争いのない「真の平和」を望むのであれば、「個人の欲望」は棄てなければならないとシスティーナは言いました。
DMMバヌーシーは事業統括自らが、「この商品は元本を下回る可能性が極めて高い商品です。」と明言している。まさに、「個人の欲望」を棄てた人に向けたものなのです。
そして「平等」について。
口取りや牧場見学については必ずしも平等ではないようですが、少なくとも出資については平等。
抽選もなければ×制度もない。もちろん実績制もない。
だれでも出資できる。
それも、誰もが欲しいと思う目がくらむような良血馬に。
さらに「真の平和」がある。
「感動の共有体験」をするためのクラブですから、最初に事業統括が言うように、「元本」とか「回収率」とか、そんな「真の平和」を乱すような者は最初からお呼びでないのです。
あくまで、感動を皆で共有するのです。感動に向かって皆が一つになる。それが真の平和というものです。
争いなど起きようもないです。
誰もが自由に自由な口数出資でき、少なくとも出資に関しては完全な平等であり、誰かが差別されることもない。
皆、「元本」とか「回収率」とかは気にせず「感動の共有体験」を求めているのです。
おめでとうシスティーナ。
一口解放戦線の勝利だ!
お・わ・り・・・
かと思いきや、なぜでしょう。
真の平和が実現された理想のクラブのはずのDMMバヌーシーに、新規会員が殺到するかと思いきや、今のところそうなってはいません。
争いがなく、平等で、真の平和があるクラブなのに、思ったほど人気が出ない。
そんなはずはない。
なぜなら皆、平等で真の平和があるクラブを求めていたはず。。。
なぜだ・・・。
答えは、システィーナがいれば、ヴァイスもいるということです。
「ばかなことを。俺たちが一緒に戦えるわけないだろう。こいつが言った『真の平和』ってのは『俺たち』が会員らしく生きていける世界ってことだ。おまえたちなんかと一緒に暮らす平等な世界なんて望んじゃいねぇッ!そんなモン、クソ食らえだ。」
自分さえよければいい。
いや、それはさすがに言い過ぎかもしれない。
しかし、まず「自分」、「俺たち」が最初で、その後でみんなってことなんでしょう。
「平等」と言いながら、馬の世界ではその実、平等を望んでいない人が多い。
なぜなら、真に平等だったら、最初からゲーム性が失われてしまうという部分もあるでしょう。
感動の共有体験だけでは飽き足らず、そこに「ゲーム性」があってこそ、夢中になれるものなんでしょうね。
暗黒騎士ランスロットが言うように、幸せという快楽の為に他人を平気で犠牲にするのが人間なのかもしれません。
だって、どんな方法にせよ、400口のクラブで401口以上の応募があったら、誰かは必ず犠牲になるわけです。
全員が幸せになることはない。
あれ、暗黒騎士ランスロットのことも忘れてしまわれましたか?
困りましたね。
暗黒騎士ランスロット
「人は生まれながらにして深い業を背負った生き物だ。幸せという快楽の為に他人を平気で犠牲にする・・・。より強い馬を望み、そのためなら他人を虐げることだっていとわない。しかし、そうした者でも反省をすることはできる。彼らは思う・・・、これは自分のせいじゃない。クラブのせいだ、と。」
一口解放戦線の挑戦はまだ始まったばかり。
システィーナが正しいのか、ヴァイスが正しいのか。それとも暗黒騎士ランスロットが正しいのか。
全員正しくないのか。
どの立場に立つのかも、人それぞれということでしょう。
※この作品はフィクションであり、実在の人物・団体等は一切関係ありません。
タクティクスオウガ
New 3DSでダウンロードできます。823円(税込)です。名作です。
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