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March 26, 2018

牡馬だけどガンコちゃん

 土曜の日経賞を勝ったのはガンコでした。

 日経新春杯でも3着しましたが、あれはハンデ戦。
 52kgといういかにもありがちな斤量で3着に来るという、まあよくある光景だったともいえるでしょう。

 しかし、今回の日経賞は、別定のG2です。
 G1馬もいました。

 しかし、なにか1頭だけ別次元の余裕の走りで優勝。


 牡馬ですけど、思わずガンコちゃんと呼びたくなるような苦労人(馬)です。

 デビューして何戦かは芝を使われていましたが、その後ダートで初勝利を挙げ、その後2回500万下のダート戦を優勝。

 1,000万下ではあきらかに頭打ちの走りで惨敗。

 1,000万下のダート戦は混み合っていてなかなか出られないこともあり、また、障害練習をしていたらしく、将来のそっち方面のことも考え、昨年の年末、登録頭数が少なく誰でも出られる江坂特別に登録してきました。

 前走、前々走とダートで大敗の馬ですから、誰からも警戒されず前に着け、そのまままさかの押し切り勝ち。

 これでも、かなりの驚きでした。

 未勝利とか500万下とかならば、こういうダート頭打ち馬が突然芝で穴をあけるというのもありますが、1,000万下ではそうそうないです。

 さらに、返す刀で強気に日経新春杯に出走。

 指数的には、江坂特別の指数も悪くなかったですし、ハンデもあるので上位でした。

 結果軽ハンデのおかげもあり、3着に食い込む健闘。

 ここまでなら、まだある。

 それなりに長く競馬やっていれば、こういうことも経験があるでしょう。

 さらに次走で、準オープン競走を完勝。

 おいおい、凄いね。でも、重賞で3着するくらいだから、準オープンくらいは勝ててもいいのかも。意外と強かったんだね。やっぱりフロックじゃなかったんだね。

 まあ、この時点でも十分強いなと思えますが、日経賞でついに重賞まで制覇。

 ここまでくると、さすがに記憶にないです。

 大昔、タマモクロスがずっとダートを使われていて、3歳秋にたまたま芝を使ったら楽勝。
 そこから破竹の8連勝でオグリキャップを撃破するにまで至った故事を引き出すくらいに珍しいことだと思えます。

 タマモクロスの覚醒は3歳秋だったけれど、ガンコちゃんの場合は、4歳冬ですからね。
 どんだけ晩成なんだという話です。

 父のナカヤマフェスタも、正直、種牡馬としては失敗と言わざるを得ない部類です。
 しかし、父が晩成だったように、ガンコちゃんも晩成だったんですねえ。

 サンデーサイレンスが日本の競馬を変えて以来、もうこういうことは起きないものだと思っていました。

 芝からダートへの転向で覚醒する馬は今後も多く出るでしょうが、ダートから芝というのは、基本的にないものだと杓子定規に考えすぎていましたかね。

 久しぶりに、競馬の不思議、人智を超えたサラブレッドの可能性を見たレースでした。

 天皇賞・春も期待したいです。


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