近くて遠いクラシック
桜花賞のトライアルレースが終わりました。
今週末にフラワーCがありますが、優先出走権があるわけではありませんので、トライアルは先週までで終わり。
新馬勝つとクラシック、未勝利勝ちでもクラシック。
いや新馬負けても、未勝利負けても、クラシック。
みんな目指すところは基本的に一緒です。
ただ、枠は18頭分しかないわけで、今年こそクラシックへと思っても、なかなか実現するのは難しいです。
何年も一口やっていれば、簡単なことではないことは思い知るはず。
それでも、今年も牝馬はクラブ馬が大挙して桜花賞に出走する予定ですし、どれか1頭くらい出られたんじゃないか・・・と思ってしまうのもわかります。
クラシックに出られたら出られたで、それは名誉なこととして喜び、出られなかったら出られなかったで、まだ、その「時」ではなかったんだなと思うしかないですよね。
クラシックで競馬が終わるわけではなく、まだそれこそ、馬によっては序章に過ぎないことも普通にあります。
三国志で劉備は徐州を追われたから長く流浪し、結果、荊州の劉表の居候として過ごすことになりますが、そのときすでに曹操は中国の半分以上を制圧していました。
劉表が死んだあと、曹操が攻めてくることが分かったとき、諸葛亮は劉備に、このまま劉表の子供を無視して荊州を奪い取るように助言します。
しかし劉備は、
「わたしには、忍びない。」
とか、わけのわからないことを言って、荊州を捨てて結局また流浪し夏口に立てこもります。
この後、赤壁の戦いで孫権・劉備の連合軍が曹操を大いに打ち破ることとなるわけですが、もしあのとき劉備が安易に荊州に拠っていたならば、結局は滅亡したんじゃないかなとも思います。
他人の城を乗っ取ってタダで済むはずないですし、身内から火が出る可能性もあるでしょう。
そういう意味では、劉備は必要な我慢ができる英雄だったのだとも思えます。
その後、それまでが信じられないくらいトントン拍子に物事が進み、最後は蜀を建国して皇帝になります。
ここまで極端な例はそうそうないと思いますが、ある日流れが変わってすべてがうまく行くということも普通にあります。
馬についても、クラシックだけが競馬ではないですから、出走できなかったのであれば、それを前向きにとらえたいですね。
実際クラシックに出て故障する馬も毎年いるわけで、無理をしなかったことで後で実になることも多いと思います。
そういえば、キャロット、シルクともにキャンセル募集があるとのこと。
キャロットはキャンセル待ちがあったりしますが、シルクは普通に全馬抽選。
シルクはキャンセルの頭数も多くそこそこの口数がキャンセルになっている馬もいますが、1頭につき1口のみです。
何頭でも申し込める分、倍率は上がるでしょうが、宝くじ的感覚もありますね。
キャンセルについて、キャンセルする奴は怪しからん的な話も毎年出ますが、他人の事情は他人の事情で、それを推しはかったところで仕方がない。
やむを得ない事情っていうのは、何も金銭的な問題ばかりではなく、やむを得ず天国に行ってしまった方も含まれているということをよく考えたいです。
あと、キャンセルの口数が多すぎるっていうのもありますが、それも、シルクの募集方法を考えた場合には、1人で何十頭にも、究極的には全馬に申し込むことを可能であって、そういう人が天国に行かれたら、自然とたくさんの頭数、たくさんの口数がキャンセル募集されるということになります。
誰しも皆、最終的にはそういうことになるわけですし、それに文句をつけられても天国から謝るわけにもいきませんからね。
余計なことは考えず、ただ単に、今年も、もうワンチャンス、宝くじのシーズンが来たと喜べばいいことだと思います。
大抽選会はワクワクしますが、果たしてそこで運を使ってしまっていいのか・・・というのもあるかも。
難しいですね。
Comments
競馬悟空さんこんばんは!
いつも興味深い記事をありがとうございます!
自分の出資馬たちはこれまでクラシックに出走したことがなく、昨日のアルモニカに願いを託しましたが…結果は悔しいものに。
ただ競馬悟空さんが仰るように何事にも“時”というものがありますから、今後どこかでその“時”が来ることを今は静かに待ちたいと思います!
キャンセル募集についてもそうですが、ネットなんかは浅はかな批判や文句が蔓延っていますね
競馬悟空さんの記事を読んで、できるだけ多角的に物事の本質を考えていかなきゃなと改めて感じました(´ー`)
Posted by: AMANISTA | March 12, 2018 05:49 PM
いつも拝見させていただいています。昨年に続き今年も還付を受け取ることができました。ありがとうございます!
クラシックの話ではありませんが
やっとG1に出れるかなというところで、昨日の騎乗でしたので…思わずコメントしていいですか(笑)
騎手に関しては、ルメール、デムーロ、一部のトップクラス外国人を除き、同じような力量くらいに思っていますが
騎乗内容から『なんとかしよう』『勝ちに行く』というのが全く感じられないというのも
なんだかな~
と
彼がネットで叩かれてしまうのにも納得してしまいます。
とりあえずは、無事ならば大阪杯には出てほしいと思います。
オモテの方でしかお世話になっていませんが、これからも一読者として楽しみにしています。
Posted by: C | March 12, 2018 08:51 PM
AMANISTAさん、おはようございます!
アルモニカ惜しかったですよね。。馬券も持ってましたし、一瞬私もやった!と思いましたが。。負け惜しみではなく、クラシックで無理せずに後で開花する馬も多くいますから、焦らずに「時」を待ちたいですね。
キャンセルがどうしたとか、あまり他人の行動を気にしても仕方ないですよね。余計なことは言わずに、今目の前にある宝?かどうかはわかりませんが(笑)、チャンスがあるのであれば前向きに自分がどうするかだけを考えたいと思います。
Posted by: 競馬悟空 | March 13, 2018 08:10 AM
Cさん、おはようございます!
いえいえ、少しでも参考になったのであればよかったです。
おっしゃる内容も、お気持ちもよくわかります。日本人騎手をひいきにしたい方もいるでしょうが、現状は客観的な「成績」で外国人騎手と大きな差がついているのは事実なので、色々と考えてしまいますよね。
外国人騎手には、日本人独特の「義理」や「しがらみ」がないので、より一層勝負に執着しているかもしれません。
同時に、外国人騎手は「捨て」のレースもハッキリしていて、誰に何を言われようが、ダメだとわかったら露骨に追わないですよね。日本人の感覚からすると、それは「不真面目」とか「無気力」ってことになるのでしょうが、向こうからしたら「合理的」なんでしょう。
むしろ最初から勝負の外にいるような馬の場合は日本人騎手のほうが一生懸命に乗ってくれる印象ですが、一方、大レースや勝負が勝ったレースでは、外国人騎手が本気を出す分、差があるように見えてしまうのかもしれませんね。
いずれにしても出資者は常に祈るのみなのですが。。
こちらこそ、大した内容ではありませんが、今後ともよろしくお願いいたします。
Posted by: 競馬悟空 | March 13, 2018 08:17 AM