馬体重(その3)
馬体重の話の続きです。今日は大した内容ではないのですが、クラブ別に見てみます。
クラブ別で見ることに重点を置くため、牡牝混合のデータになっています。母集団は前回、前々回と同じで、2006年産から2010年の5世代となっています。何kg台という表記については、すべて、出走時の平均馬体重を意味しています。
まず、社台RHですが、前回、前々回で見てきたデータとあまり変わらないですね。偏りがそんなにありません。小さすぎるとやはりダメで、大きすぎるように思える馬でも、意外に活躍している馬も多いなという印象です。
次に、サンデーRとキャロットを見比べてみましょう。
違いがありますね。サンデーRの場合は450kg台~500kg台のところに活躍馬が集中している感じです。
一方、キャロットの場合は、510kg台以上のところでも活躍馬が結構います。
小さい馬については、まあ、どっちもどっちで、大差ないです。小さすぎる馬は、社台RH、サンデーR及びキャロットのいずれでも、芳しい成績ではないということで結論づけられます。
以下が420kg台以下の成績をクラブ別にまとめたものです。回収率的には社台RHが一番良いですが、だからといって好成績ということではありません。
一方の、大型馬のほうを見てみましょう。クラブ別の、510kg台以上の成績です。
社台RHとキャロットが好成績だなと思えますが、そうではありません。キャロットが抜けて好成績です。
どういうことかと言うと、上の方のクラブ別の表の最下段部分を見てもらえばわかりますが、全体の成績では、社台RHはキャロットに回収率で20%近い差をつけています。にもかかわらず、510kg台以上ではキャロットのほうが上なわけですから、キャロットの大型馬の成績は抜けて良いわけです。
同じノーザンFを、主たる仕入れ先というか生産元としているサンデーRとキャロットを比較すればもっと顕著です。サンデーRとキャロットでは、全体成績では、サンデーRのほうが、回収率で40%も上回っているわけです。これが、皆大きな声では言いませんが、厳しい現実です。
ところが、510kg台以上で比較すると、今度はキャロットがサンデーRを50%以上も突き放すという逆転現象が起きています。
単なる偶然なのか、何なのか。私にもわかりません。
ただ、データから言えることは、キャロットの大型馬は走っていて、サンデーRの大型馬はあまり走っていないということです。
いやいや、たった5世代を比較して、そんな暴論をかまされてもねと感じると思います。
私もそう思うので、もっと遡って、510kg台以上の馬とそれ以外のサンデーR所属馬を少し調べてみました。
サンデーR所属で、2000年以降、私が調べられる範囲でデータを取ったところ、510kg台以上で1億円以上稼いだ馬は、6頭います。
2001年産 デルタブルース、ブルートルネード、インマイアイズ、ハリーズコメット
2002年産 ペールギュント
2004年産 アルナスライン
これだけです。かつてはやっぱりいたんですね。数は多くありませんが、G1馬もいますし。
一方のキャロットは、2000年以降で以下の10頭が1億円以上稼いでいます。
2003年産 カルナバリート、アロンダイト、ランザローテ
2005年産 トランスワープ
2007年産 バトードール、トゥザグローリー、ゴルトブリッツ、インペリアルマーチ
2008年産 リアルインパクト
2009年産 アルフレード
ちなみに、これら10頭はすべてノーザンF生産馬です。
ここから先は、本当に、単なる都市伝説だと思って読んでください。
一応、この結果に無理やり理由付けするとするならば、以下のようなことが、もしかしたらあるかもしれないですね。
というのは、サンデーRには、サイズ的にも能力的にも、コレ、と思える馬を。キャロットには、能力的には良さそうだけど、サイズ的に規格外の馬をと。。小さい馬は能力関係なく、基本的に厳しいのでしょうが、大きい馬は、きちんと仕上がれば、成長して想像以上に能力を発揮する場合がありうると。もしかしてこういう「ふるい」にかけられた結果論として、たまたまキャロットに大型馬の活躍馬が集中したのかなあと思いたくなったりもします。
最初、サンデーRには、芝馬を、キャロットにはダート馬をという分け方もアリなのかなと思いましたが、そう考えると辻褄が合わないんですよね。上の10頭の半分くらいは芝馬ですし。
この理由付けは、何の証拠もない単なる私の妄想に過ぎない都市伝説です。データをどこで区切るのかというのにもよりますしね。何だかわからないですが、510kg台以上で差がつくんです。そうは言っても、データは動かせません。キャロットで出資するなら大型馬に勝機アリと言えるかもしれませんね。
そういえば今年は、ノーザンFの傘下となっているもう一つのクラブがリニューアルを含め色々変革しましたよね。なんか、いい馬だけど、大きいなあというのが数多くいたような、いなかったような。。キャロットのデータがそのまま当てはまるとするならば、そこに勝機があるのかもしれません。
最後に、サンデーRから大型馬の活躍馬がほとんどいなくなり、逆にキャロットから大型馬の活躍馬が出始める2003年産以降で、510kg台以上の馬の回収率を比較してみました。
サンデーR 79%
キャロット 131%
信じるか信じないかは、皆様次第です(パクリ)!