Posts categorized "一口馬主の金言"

November 05, 2013

馬体重(その3)

 馬体重の話の続きです。今日は大した内容ではないのですが、クラブ別に見てみます。
 クラブ別で見ることに重点を置くため、牡牝混合のデータになっています。母集団は前回、前々回と同じで、2006年産から2010年の5世代となっています。何kg台という表記については、すべて、出走時の平均馬体重を意味しています。


社台RH
Taiju_shadai

 まず、社台RHですが、前回、前々回で見てきたデータとあまり変わらないですね。偏りがそんなにありません。小さすぎるとやはりダメで、大きすぎるように思える馬でも、意外に活躍している馬も多いなという印象です。


 次に、サンデーRとキャロットを見比べてみましょう。

サンデーR
Taiju_sunday


キャロット
Taiju_carrot

 違いがありますね。サンデーRの場合は450kg台~500kg台のところに活躍馬が集中している感じです。
 一方、キャロットの場合は、510kg台以上のところでも活躍馬が結構います。
 小さい馬については、まあ、どっちもどっちで、大差ないです。小さすぎる馬は、社台RH、サンデーR及びキャロットのいずれでも、芳しい成績ではないということで結論づけられます。
 以下が420kg台以下の成績をクラブ別にまとめたものです。回収率的には社台RHが一番良いですが、だからといって好成績ということではありません。

420kg台以下
Taiju_un420


 一方の、大型馬のほうを見てみましょう。クラブ別の、510kg台以上の成績です。

510kg台以上
Taiju_ov510

 社台RHとキャロットが好成績だなと思えますが、そうではありません。キャロットが抜けて好成績です。
 どういうことかと言うと、上の方のクラブ別の表の最下段部分を見てもらえばわかりますが、全体の成績では、社台RHはキャロットに回収率で20%近い差をつけています。にもかかわらず、510kg台以上ではキャロットのほうが上なわけですから、キャロットの大型馬の成績は抜けて良いわけです。

 同じノーザンFを、主たる仕入れ先というか生産元としているサンデーRとキャロットを比較すればもっと顕著です。サンデーRとキャロットでは、全体成績では、サンデーRのほうが、回収率で40%も上回っているわけです。これが、皆大きな声では言いませんが、厳しい現実です。
 ところが、510kg台以上で比較すると、今度はキャロットがサンデーRを50%以上も突き放すという逆転現象が起きています。

 単なる偶然なのか、何なのか。私にもわかりません。
 ただ、データから言えることは、キャロットの大型馬は走っていて、サンデーRの大型馬はあまり走っていないということです。

 いやいや、たった5世代を比較して、そんな暴論をかまされてもねと感じると思います。
 私もそう思うので、もっと遡って、510kg台以上の馬とそれ以外のサンデーR所属馬を少し調べてみました。

 サンデーR所属で、2000年以降、私が調べられる範囲でデータを取ったところ、510kg台以上で1億円以上稼いだ馬は、6頭います。

2001年産 デルタブルース、ブルートルネード、インマイアイズ、ハリーズコメット
2002年産 ペールギュント
2004年産 アルナスライン

 これだけです。かつてはやっぱりいたんですね。数は多くありませんが、G1馬もいますし。


 一方のキャロットは、2000年以降で以下の10頭が1億円以上稼いでいます。

2003年産 カルナバリート、アロンダイト、ランザローテ
2005年産 トランスワープ
2007年産 バトードール、トゥザグローリー、ゴルトブリッツ、インペリアルマーチ
2008年産 リアルインパクト
2009年産 アルフレード

 ちなみに、これら10頭はすべてノーザンF生産馬です。

 ここから先は、本当に、単なる都市伝説だと思って読んでください。
 一応、この結果に無理やり理由付けするとするならば、以下のようなことが、もしかしたらあるかもしれないですね。
 というのは、サンデーRには、サイズ的にも能力的にも、コレ、と思える馬を。キャロットには、能力的には良さそうだけど、サイズ的に規格外の馬をと。。小さい馬は能力関係なく、基本的に厳しいのでしょうが、大きい馬は、きちんと仕上がれば、成長して想像以上に能力を発揮する場合がありうると。もしかしてこういう「ふるい」にかけられた結果論として、たまたまキャロットに大型馬の活躍馬が集中したのかなあと思いたくなったりもします。
 最初、サンデーRには、芝馬を、キャロットにはダート馬をという分け方もアリなのかなと思いましたが、そう考えると辻褄が合わないんですよね。上の10頭の半分くらいは芝馬ですし。

 この理由付けは、何の証拠もない単なる私の妄想に過ぎない都市伝説です。データをどこで区切るのかというのにもよりますしね。何だかわからないですが、510kg台以上で差がつくんです。そうは言っても、データは動かせません。キャロットで出資するなら大型馬に勝機アリと言えるかもしれませんね。

 そういえば今年は、ノーザンFの傘下となっているもう一つのクラブがリニューアルを含め色々変革しましたよね。なんか、いい馬だけど、大きいなあというのが数多くいたような、いなかったような。。キャロットのデータがそのまま当てはまるとするならば、そこに勝機があるのかもしれません。


 最後に、サンデーRから大型馬の活躍馬がほとんどいなくなり、逆にキャロットから大型馬の活躍馬が出始める2003年産以降で、510kg台以上の馬の回収率を比較してみました。

サンデーR 79%
キャロット 131%

 信じるか信じないかは、皆様次第です(パクリ)!


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October 28, 2013

馬体重(その2)

 今日は馬体重の続きです。牝馬について見てみましょう。

Taiju_f


 まず、小さい方から。410kg台以下については、どの範囲も同じ感じです。はっきり言って成績は明らかに悪いですね。牝馬だから小さくても大丈夫というのにも自ずから限度があって、出走時平均馬体重が410kg台以下だと、かなり厳しいということがわかります。

 420kg台になると、少しましになります。ただ、まだ厳しいことに変わりはないです。平均の半分くらいになっています。

 430kg台になれば、平均値とほぼ同じになります。さらに重賞勝ち馬も出てきますので、430kg台が一応の目安になるでしょう。

 430kg台から480kg台くらいまではほぼ似たような感じで、このあたりが牝馬のベスト体重と言えるのかもしれません。重賞勝ちや獲得賞金1億円以上に達している牝馬もこの帯域に集中しているという印象です。480kg台は今回のデータの5世代では1億円馬はいませんでしたが、過去にはレッドディザイアやスリープレスナイトなどがいますので、やはり480kg台までがベストである気がします。

 490kg台になると、1億円馬はいるものの、ダートだったりちょっと毛色が変わってくる感じです。悪くはないですが、このあたりがギリギリという感じです。

 500kg台になると明らかに成績が落ち始めます。出走時平均が500kg以上の牝馬は、私がデータを引っ張ってこれる範囲のクラブ馬では、1億円以上を稼いだ馬は1頭もいませんでした。510kg台とか、530kg台でも、打率はそんなに落ちてきていないのですが、長打がゼロになるというのは残念ですね。

 牝馬のほうは、あまり大きすぎるのもダメという結論になりそうです。
 理由としては、牝馬だと牡馬に比べて、ダートでの活躍が限定的になってしまうというのがあるでしょう。まず、中距離以上のダートで、牝馬が牡馬に勝つことは非常に難しいです。次に、そもそも中央には牝馬のダート重賞というものが存在しませんので、活躍の場は、メーデイアのように中央交流の地方の牝馬限定重賞に限られてしまいます。交流重賞に出るのは狭き門ですし、ダート牝馬は1000万条件を勝ち上がったら頭打ちになってしまいがちです。そんなこんなで、あまり大きい牝馬は活躍できていないのではないかと推測します。

 ただし、大きすぎるのもダメと言いながらも、それでも小さすぎるよりは良いということがデータからも言えると思います。牡牝関係なく、小さすぎるのは厳しいということに変わりなさそうです。
 牝馬の場合は、最低でも平均420kg台、できれば430kg台以上で出走できる馬が良い。さらに言えば、あまり大き過ぎずに、大きくとも平均480kg台であれば安心できるということでしょう。

 前回と今回で話した内容は、あくまで出走時の平均体重での話であって、募集時の馬体重ではありません。馬はどんどん変わっていきますので、募集時の馬体重から推測できない成長を遂げる馬もいます。正確に予想することはできないと思いますが、一応の目安にはなるかなと思っています。


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October 25, 2013

馬体重(その1)

 馬は大きいほうがいいのか小さいほうがいいのか。色々と気になるところです。気になるなら調べてみようということで、早速馬体重をベースにいつものデータを調べてみました。
 今日はまず、牡馬を見てみましょう。


【牡馬:馬体重との関係】
Taiju_m


・社台RH、サンデーR及びキャロットの2006年産~2010年産馬について、出走時平均馬体重をベースデータ集計しています。
・出走時馬体重の平均ですので、未出走の馬は母集団に含まれていません。
・~399は、399kg以下の馬、550~は、550kg以上の馬。その他は10kgごとに、400だったら、400kg~409kgの馬のデータになります。
・回収率・・・募集価格に対する獲得賞金の割合です。100%を超えていれば募集価格分は回収したことになります。ただし維持管理費及び税金等は考慮されていない値なので、100%超だから利益が出ているというわけではありません。
・打率とは、募集馬全体のうちに、回収率100%以上馬の占める割合のことです。
・長打率とは、募集馬全体のうちに1億円以上獲得した馬の占める割合です。
・三振率とは、募集馬全体のうちに獲得賞金が0円の馬が占める割合です。獲得賞金0円の馬とは、レースに出走したものの1回も掲示板に載らなかった馬及びデビューできなかった馬の合計となります。
・代表馬は、その馬体重の区切りの中で、1億円以上稼いだ馬を賞金順にピックアップしました。


 まず馬体重が小さい方から見ていきましょう。出走時平均馬体重が420kg台以下の馬は、過去5世代ではほとんど活躍馬はいないですね。遡れば、410kg台では活躍馬としてクラフトマンシップがいます。420kg台になると、これにドリームジャーニー、ステイゴールド、ロサードが加わる感じです。ドリームジャーニーやステイゴールドという種牡馬級の活躍をした馬がいるので、小さくても大丈夫と思ってしまいそうですが、データ的には、小さい牡馬は明らかに不利だと言えます。もちろん、ステイゴールド等がいるので、活躍馬が絶対に出ないとは言えないのですが、まあ、せいぜい5年に1度くらいの確率でしかないだろうと思います。

 430kg台までくると、ようやっと最近の活躍馬の中でフレールジャックが該当する感じです。それでも回収率は全体の平均の100%に比べて約半分の48.7%。決して良いとは言えないです。

 440kg台でようやっと回収率も60%近くになり、打率も2割を超えます。過去の名馬だと、デイープインパクトもここに入ってきます。ディープインパクトはすごく小さかったようなイメージがついて回りますが、データ的には、そこまで小さいと言われるほどでもなかったのかなと思いますね。でも、400kg台だと確かにデータ的にはまだ物足りない感じです。

 450kg台に入ると、一気にデータが変わります。オルフェーヴルやローズキングダムなどがいるため、回収率は跳ね上がっていますが、打率も一気に良くなります。このあたりが境界線なのかなという気はしますね。

 460kg台から520kg台まではどこも平均して高いですね。便宜的に10kgごとに区分けしているので、少し凸凹していますが、総じて高いです。480kg~520kgは長打も出やすい牡馬のゴールデン体重?と言えるかもしれません。 平均して520kg台というと、デカすぎるなという気もしないでもないのですが、実はかなりの好成績帯域です。

 530kg台以上になると520kg台までと比較すると、やや成績的に落ちてくるなあというのは否めないのですが、それでもなぜか550kg台以上の帯域では高成績だったりします。デカいからダメというのは違うのかもしれません。


 表を見ていくと、やはり総じて小さい牡馬は不利だと言えるでしょう。種牡馬云々抜きにしても、平均して440kg台、できれば450kg台で走れる馬が安心できるレベルの大きさということになろうかと思います。

 逆に大きい馬についてですが、平均して520kg台で出走するようなかなりの大型馬でも、実はかなりの高成績で、嫌うどころか、むしろ積極的に買うべき要素ということになります。さすがに530kg台以上になると、やや大きすぎるのかなあという気もしないでもないですが、それでも、データ的には小さい馬よりよっぽどマシということになりそうです。

 ただ、今回のデータには未出走の馬は入っていません。超大型馬のうちには、結局出走できなかったという馬もいるでしょうから、あくまで、出走できるのであれば大型馬は悪くないということになるでしょうか。

 今回のデータの牡馬のうち、80%以上は450kg台~520kg台の間に入っていますので、募集馬を選んでいく際に、そんなに馬体重に注目する必要はないかもしれません。あくまで、すごく小さいとか、すごく大きいとかいう場合のみ気にすればいいでしょう。

 次回は牝馬を見たいと思います。


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May 10, 2013

クロスについて

 募集馬のカタログとかを眺めていると、いつも思うのですが、結局のところクロス(インブリード)はないほうがいいのか、それともあったほうがいいのか、どっちなんでしょうか。

 まあ、そんな簡単にどっちがいいとか言いきれるもんではないというのも、わかっているつもりではおりますが、何らかの指標があったらいいよなあとは思います。

 ということで調べてみました。どうやって調べたかというと、最近まで調べていた種牡馬ごとのデータの「クロス」の部分を集計して何か傾向があるかどうか調べてみました。比較するデータ項目は、いつもどおりというか、回収率、打率、長打率、三振率の4つです。
 血統に詳しい方からしたら、血統というのはそんな単純なものではない、と笑われそうな内容ではありますが、わからないなりに、何とか数字に出せる部分で考えたいと思います。

 まず、種牡馬の実力に登場した2006年産~2009年産の産駒全部の集計は以下の通りでした。

回収率 114.4%
打率 0.264
長打率 0.064
三振率 0.200

 あれ、前に出てきたことのある全馬の平均値より高くなってるぞ?と思うかもしれません。確かに高くなってます。これは、社台G生産の2006年産~2009年産募集馬全馬ではなく、種牡馬の実力に出てきたリーディング上位種牡馬の産駒のみでの平均ですから、高くて当然ということになります。関係ないですけど、これだけ見ても、リーディング上位種牡馬の重要性がわかりますね。


(注)
・単純に3×3や4×4等のクロスがあるかないかという集計のため、本来はクロスとは考えない、母馬の中に最初からあるクロスや、種牡馬の中に最初からあるクロスもクロスとしてカウントされてしまっています。
・クロス「なし」は5代血統表の中に一切のクロスがないという意味です。母馬の中にも、種牡馬の中にもクロスがないことを意味します。


1.クロス一切なし

回収率 88.2%
打率 0.250
長打率 0.054
三振率 0.163

 自分のイメージでは、ダビスタとかとは違って、血統表にクロスがまったくないほうが健康で走るのかと思ってましたが、そういうわけでもなさそうです。


2.25.00%以上のクロスあり

回収率 90.3%
打率 0.538
長打率 0.000
三振率 0.077

 3×3以上のかなりの近親交配の場合です。頭数も10頭程度しかいないのですが、回収率はよくないですね。打率がなぜか高いです。募集価格までは稼ぐ馬は多かったです。一方で長打はゼロ。もちろん、過去にはフサイチコンコルドやスウィフトカレントのような、超近親交配を持ちつつ種牡馬になった馬もいるのですが、そういうのはギャンブルだなという感じです。


3.18.75以上のクロスあり

回収率 178.2%
打率 0.258
長打率 0.065
三振率 0.194

 よくありがちな3×4とかのクロス以上の濃いクロスを持っている募集馬の集計です。回収率は非常に高いですね。まあこれはオルフェーヴルとかブエナビスタなど、名馬中の名馬が含まれているから、こうなってしまいます。決して平均して高いわけではないです。


4.12.50%以上のクロスあり

回収率 122.9%
打率 0.240
長打率 0.067
三振率 0.191

 まあさすがにここまでくると、全体の平均と大してかわらないですね。サラブレッド自体が近親交配の繰り返しですから、12.50%くらいのクロスは持ってて当然で、気にする必要は全然ないということです。当たり前ですね。


5.奇跡の血量(18.75%)あり

回収率 187.5%
打率 0.220
長打率 0.073
三振率 0.220

 昔流行った18.75%という血量を持っている募集馬の集計です。これも上記3と同じで、ごく一部の名馬が該当するため、回収率は高くなっているということです。まあ奇跡の血量というのも、まんざらウソでもないのかなという感じはします。だからといって、3×4を狙っていいことがあるわけでもなさそうです。


6.12.50%以上のクロスが2本以上あり

回収率 177.5%
打率 0.389
長打率 0.130
三振率 0.130

 じゃあ、12.50%(4×4など)以上のクロスが2本以上ある馬だったらどうなるのかと。予想外でしたが、回収率、打率、長打率、三振率、いずれも良い値となりました。ジェンティルドンナなどが、このグループに入ります。打率も高いので、ジェンティルだけがデータを引っ張り上げているというわけではないです。1のクロスなしと比べると、差は歴然です。やっぱりクロスっていうのは何らかの効果があるのかなあと思います。血統に詳しい方から、当たり前だと怒られるかもしれないですが、個人的には、クロスがない馬のほうがいいのかと思っていたので。


7.1875%以上のクロスと12.50%以上のクロスあり

回収率 130.5%
打率 0.385
長打率 0.115
三振率 0.115

 最後に、18.75以上のクロスを持ちつつ、さらに、12.50以上のクロスを持つ馬についてです。これも、さっきの6よりは下がりますが、平均より上ですね。トゥザグローリー、フレールジャック、ハートビートソングなどが該当します。


 以上、色々調べてみましたが、やっぱり、あまりはっきりしたことは言えないですね。
 本当なら、過去の全募集馬について調べてみるべきなんでしょうが、時間の都合でそれは無理なので、今あるデータではこういう結果だったということです。

 ただ、3×3とかの超近親交配は、今の時代は無理に狙う必要はないかなと思いました。能力が爆発する可能性は確かにあるのでしょうが、そういう奇をてらった配合よりは、3×4とか4×4とかの普通のクロスが入っている馬のほうが良さそうです。
 また、4×4程度のクロスだったら、複数入っていても、そんなに気にする必要はないということです。3×4が二つ以上というケースはほとんどなかったのでわかりませんが、12.50%程度のクロスなら複数あっても嫌う必要はなさそうです。

 まとめると、クロスは、全然ないよりはあったほうが良さそうです。ただ、あまりにも濃い近親交配は好ましくなさそうです。ただ、血が濃いと言っても、4×4程度の2本以上のクロスがあって濃い分には全然気にする必要がないどころか、むしろ歓迎すべきとも言えそうです。

 このデータのみで募集馬の取捨を決めることはないと思いますが、迷った際に使えたらいいなと思います。

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April 08, 2013

注目すべき関東の厩舎

 桜花賞は関東居住者にとっては大変うれしいことに関東馬が勝ってくれました。今さらくどくど言うまでもないですが、競馬はもう20年も前から西高東低が続いていて、その傾向に変化は見られません。関東居住者としては非常に困ったことですが、これが現実なので受け入れるしかありません。対処としては関東馬は買わないという方法もあるのですが、やはり現地観戦したいというのもあり、関東馬を買わないわけには行かないというのが悩みどころです。そこで今日は注目に値する関東の厩舎を挙げてみたいと思います。

 本当はもっと後にこの記事を書こうと思ったのですが、タイムリーな内容であったため、今日書くことにしました。

 さて、厩舎の良し悪し、優劣を評価するには色々な視点があると思いますが、まず以下の5つのデータに注目してみたいと思っています。


1.厩舎ランク

 厩舎ランクとは、「京介式馬券厩舎ランク:金子 京介 (著)」に書いてあった厩舎ランクのことです。これを元に厩舎の優劣を判断するのが、一口馬主における所属厩舎の選択にも役に立つのではないかということで以前記事にもしました。実際、厩舎を判断するうえで役に立つと思うのですが、あまりにも単純な計算式ですし、この計算式ではクラブ馬と相性がいいのか等については判断できません。さらに言うと、リーディング上位であれば基本的に厩舎ランクも高くなるわけですから、厩舎ランクが高い厩舎は自然と人気厩舎となってしまいます。人気厩舎の所属馬には票が集中してしまい出資できない可能性もあります。そう考えるとやや物足りないです。


2.厩舎ごとのクラブ馬回収率

 回収率とは、種牡馬の実力シリーズでも使っている数値のことです。「募集価格に対する獲得賞金の割合です。100%を超えていれば募集価格分は回収したことになります。ただし維持管理費などは考慮されていない値なので、100%超だから利益が出ているというわけではありません。」というやつです。
 厩舎の回収率が高いということは、その厩舎の馬だけ出資していれば良いということになるわけですから、重要な指標であることには間違いないです。ただし、回収率の困った点は、1頭とんでもない活躍馬がいれば、その馬に引っ張られて非常に高くなってしまいます。また逆に、高馬を1頭壊してしまっただけでも一気に値が下がってしまうため、必ずしも公平な指標とは言えない部分もあります。例えば、8,000万円の馬で1億6,000万円稼ぎ、2,000万円の馬で1,000万円稼いだ場合、回収率は200%と50%で平均すると170%になります。一方、8,000万円の馬で4,000万円稼ぎ、2,000万円の馬で4,000万円稼いだ場合、回収率は50%と200%ですが、平均すると80%になってしまいます。種牡馬の優劣を判断するのであればこれでも合理性があると思いますが、厩舎の場合は高かろうと安かろうとどちらも一頭は一頭。回収率だけで判断すると、高馬1頭だけで成功して安馬で失敗ばかりしている厩舎であっても優れた厩舎となってしまう可能性があります。


3.厩舎ごとのクラブ馬打率

 打率も種牡馬の実力シリーズでも使っている数値のことです。「募集馬全体のうちに、回収率100%以上馬の占める割合」のことです。厩舎としては、どんな馬であれ、走らせるのが使命なわけですから、安馬・高馬にかかわらず、募集価格までどれくらいの割合で回収できたかを示すこの値は、厩舎を評価するのにある程度適していそうです。


4.厩舎ごとのクラブ馬長打率

 長打率も種牡馬の実力シリーズでも使っている数値のことです。「募集馬全体のうちに1億円以上獲得した馬の占める割合」のことです。出資者としてはなるべく活躍馬がいる厩舎に所属する馬に出資したいですよね。厩舎の活躍馬がリードホースとなって若駒を引っ張ってくれるというのはよく聞く話です。これもやはり気になる値です。


5.厩舎ごとのクラブ馬三振率

 三振率も種牡馬の実力シリーズでも使っている数値のことです。「募集馬全体のうちに獲得賞金が0円の馬が占める割合です。獲得賞金0円の馬とは、レースに出走したものの1回も掲示板に載らなかった馬及びデビューできなかった馬の合計となります。」というやつです。三振率自体がネガティブなデータなので、このデータのみでどうこういうことはできませんが、あまりに高い値だとちょっと嫌ですね。


 さて、上記5つの項目から関東の注目すべき厩舎を見てみたいと思います。
 まず前提として、2006年産~2009年産までの社台グループ(社台F、ノーザンF、白老F及び追分F)生産馬の上記2~5のデータの平均値(2013年3月31日現在)は以下の通りです。なお、今回のデータにはオーナーズの馬は含んでいません。
 なお、このデータはあくまで各馬の最後の所属厩舎でデータを拾ってしまっているので、名門厩舎には追放した馬のデータは反映されないことになります。追放された馬は一部の例外を除き成績不振が原因ですので、名門厩舎は馬房に余裕のある厩舎に追放馬のデータを押し付けるような形になってしまっています。したがって、名門厩舎の成績はより上昇し、転厩を受け入れた側はデータが下がるという不具合が生じている点はご了承ください。


【平均値】
回収率 101.3%
打率 0.238
長打率 0.053
三振率 0.248

 これら数値を全部上回っていれば(三振率は下回っていれば)、間違いなく狙い目厩舎と言えるのではないかと思います。では注目厩舎を見てみましょう。


手塚厩舎

対象馬 6頭
2012年厩舎ランク 22.9
回収率 209.1%
打率 0.500
長打率 0.167
三振率 0.167

 この厩舎を一番手に挙げようと思っていたんです。そうしたら今日早くもクラシックを勝ってしまいました。勝ったのはクラブ馬ではなかったですが、今後クラブ馬から活躍馬が出ても不思議はないと思います。社台Gの管理馬自体は多くないのですが、その多くない中でアルフレードというG1馬を出していますし、覚えは目出度いはずです。今日のクラシック勝利で社台Gからもより注目されるかもしれません。
 厩舎ランク自体は高くないですが、管理馬6頭中半分の3頭について募集価格以上に活躍させていますし、腕は確かでしょう。いい馬が入ってくれば爆発する可能性のある厩舎としてマークしておきたいです。


鹿戸雄厩舎

対象馬 16頭
2012年厩舎ランク 28.7
回収率 151.7%
打率 0.375
長打率 0.125
三振率 0.125

 久しく重賞勝ちがないのがマイナスポイントではありますが、高額馬を預かっていない割には、打率、長打率とも高く侮れません。イメージとしては地味な厩舎なのですが、三振率も低いですし、どんな馬でもそれなりの成績を出せているのは素晴らしいと思います。この厩舎も関東の厩舎の中では注目したいです。


大久保洋厩舎

対象馬 12頭
2012年厩舎ランク 17.9
回収率 263.1%
打率 0.417
長打率 0.083
三振率 0.167

 美浦の名門厩舎ですが最近ではサンカルロが目立つくらいで、厩舎ランクもお世辞にも良いとは言えません。それでも安馬を可能な限り使って勝ち上がらせる腕は、稀有のものかもしれません。ただ残念ながら定年が近づいているので、今後有力馬が入ってくるかどうかはちょっと疑問ではあります。


 これら3厩舎が回収率、打率、長打率及び三振率のすべてにおいて優れていた厩舎です。次に、全部の項目とまではいかないまでも、見るべきところがある厩舎を挙げたいと思います。

宗像厩舎

対象馬 7頭
2012年厩舎ランク 22.2
回収率 124.1%
打率 0.429
長打率 0.143
三振率 0.286

 データ上のクラブ馬の長打はエオリアンハープだけですが、今年クラブ馬からフェイムゲームという重賞勝ち馬が出ました。安馬を預かっても、その安馬でそこそこ結果を出せているのが頼もしいです。高めの馬のフェイムゲームで結果を出していますし、この厩舎も注目しておきたい厩舎です。


田中剛厩舎

対象馬 5頭
2012年厩舎ランク 18.2
回収率 130.7%
打率 0.200
長打率 0.200
三振率 0.000

 開業してまだ実質3年目の厩舎ですが、フェデラリストを再生し、今年は安馬のロゴタイプをクラシックに送り出します。すでに昨年から注目していましたが、予想通り爆発の可能性が見えてきました。新しめの厩舎だけに、このデータ自体はあまり意味がありませんが、今年所属する募集馬は当然注目すべきと思います。先生自身の評判も牧場ではすこぶる良かったです。


 参考までに美浦の御三家厩舎のデータを載せておきたいと思います。

堀厩舎

対象馬 23頭
2012年厩舎ランク 44.7
回収率 105.1%
打率 0.217
長打率 0.087
三振率 0.261


藤沢厩舎

対象馬 15頭
2012年厩舎ランク 39.8
回収率 89.4%
打率 0.467
長打率 0.000
三振率 0.000


国枝厩舎

対象馬 22頭
2012年厩舎ランク 38.5
回収率 87.3%
打率 0.318
長打率 0.045
三振率 0.136


 最後に、このブログを丹念に読まれている方ならご存知かも知れませんが、私が論外厩舎と普段から言っている、美浦のある厩舎のデータを示しておきます。厩舎はあまり重視しないという方もいるかと思いますが、そういう方でも、このデータを見ると見方が変わるかも知れません。

美浦の論外厩舎X

対象馬 18頭
2012年厩舎ランク 15.9
回収率 21.3%
打率 0.000
長打率 0.000
三振率 0.222

 18頭と、御三家厩舎並みに社台Gの馬を預かってこの成績。本当に論外と言わざるを得ません。ちなみにこの厩舎は安馬ばかりなわけではなく、5,000万以上の馬も預かっていました。
 どんなにいい馬でも、最後の仕上げをするのは人間です。厩舎の大切さが身に染みるデータでした。


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March 30, 2013

母年齢(その3)

 前回から大分経ってしまいましたが、今日は母年齢の3回目です。
 今日は牧場別に見てみたいと思います。

 まずはサンデーR及びキャロットと関わりの深いノーザンファームを見てみましょう。

(注)
・1994年産以降で募集価格がわかる社台RH、サンデーR及びキャロットの募集馬の3,233頭を母集団としています。
・獲得賞金の単位は万円です。
・年齢別の部分の色は、各項目別に1位ピンク、2位ブルー、3位薄い黄色となっています。なお母4歳の募集馬は数が僅少なため、この色付けからは除いています。
・「全体」の行よりも下の部分の色付けは見やすくするためにつけただけで意味はありません。
・打率とは、募集馬全体のうちに、回収率100%以上馬の占める割合のことです。
・長打率とは、募集馬全体のうちに1億円以上獲得した馬の占める割合です。
・三振率とは、募集馬全体のうちに獲得賞金が0円の馬が占める割合です。獲得賞金0円の馬とは、レースに出走したものの1回も掲示板に載らなかった馬及びデビューできなかった馬の合計となります。


ノーザンF

Haha_northern


 ノーザンFはわかりやすい感じです。高齢繁殖からの産駒の成績は良くありません。13歳が非常に好成績ですが、ここはブエナビスタがいるところですので、そのせいもあるとは思います。
 全体より下の部分を見てみると、若い繁殖からの産駒のほうが成績が良いことがわかります。ただ、それも15歳以上とと14歳以下ではかなりの差がありますが、13歳以上と12歳以下ではほとんど差がないというか、ブエナビスタのせいで13歳以上のほうが回収率と1頭あたりの賞金では逆転しています。これより下の世代で区切ってみても、あまり差は出ませんでしたので、やはり15歳以上は若干厳しいのかなという傾向です。
 まあ、前回のクラブ別のサンデーRとキャロットを合わせた感じとあまり印象的には大差ないと思います。


 次に社台Fを見てみましょう。

社台F

Haha_shadai

 社台Fは社台RHと大体同様で、16歳にピークが来ています。まあ、これについてはよくわからないので、全体より下を見てみましょう。
 全体より下を見ても、はっきりした傾向はつかめません。何歳以上から成績が悪くなるというのは一概に言えない感じです。ただし、三振率に関しては高齢繁殖からの産駒が明らかに高いです。社台Fの生産馬の場合は高齢繁殖でもアリなのかもしれませんが、三振率の高さについては覚悟しておいたほうがよいでしょう。また、表のデータでは高齢繁殖からでも長打率は高くなっていますが、最近の産駒である2006年以降の産駒では16歳以上の高齢繁殖からの長打は出ていませんでした。単純に社台F全体の成績が落ちてきているというのもあるかもしれませんが、今後は傾向が変わってくるかもしれません。


 最後に社台RH、サンデーR及びキャロットの募集馬のうち、社台Gの生産馬以外で見てみましょう。なお、マル外を含んでいます。

その他

Haha_sonota

 19歳のところが突出して高い値になっていますが、これはミッドナイトベッドが引っ張ってしまっているためで、母集団も少なめなので非常に高い値となってしまっています。それを除けば、ほぼ、若い繁殖のほうが成績が良いと言えるでしょう。11歳以下が良さそうです。多分、これが本来の姿というか、生物学的?に考えて一番納得のいくデータですね。その他の牧場の場合は、長打に関してはほぼ完全に11歳以下に固まっています。


 さて、3回にわたって母年齢について見てきましたが、結論としては断言できるような部分は少ない感じです。母年齢からだけで産駒の能力を断じることは難しいので、あくまで補助的なデータとして活用するのが実用的かと思います。
 ただ、それでも、傾向として以下の可能性は言えるのではないしょうか。


・生物学的?に考えれば若い繁殖からの産駒のほうが競走能力が高いと考えるのが普通で、11歳以下くらいからの産駒が望ましい。しかし、社台G生産馬のような先進技術や管理が行き届いている牧場の生産馬であれば、14歳くらいまでの産駒であれば、あまり母年齢を気にする必要はない。

・サンデーRやキャロットなどのノーザンF系は、少なくとも19歳以上の高齢繁殖からの産駒は避けたほうが良さそう。できれば、14歳以下くらいが望ましいが、その辺の区切りはサンデーRかキャロットかによっても違ってくる。

・社台F生産馬については、高齢繁殖からの産駒でも侮れない成績を出しており、一概に高齢繁殖からの産駒が全然ダメとは言い切れない。ただし、近年は高齢繁殖の産駒からは長打は出ていないので、過信するのも危険。


 まあ、結局のところ、大したことは言えないなというのが全般的な感想ですが、例えば、予算的に年に1頭しか出資できないということであれば、その1頭はなるべく14歳以下の繁殖の産駒を選んだほうが失敗する確率は減るでしょう。
 逆に、複数の馬に出資するのであれば、あまり母年齢にこだわっても選択肢が狭まるばかりですので、19歳以上での産駒とかでないかぎり、母年齢で切り捨てるのは適切ではないかもしれません。色々な他の要素で絞り込んだ後に、最後の選定で母年齢を気にするというのが現実的かもしれませんね。

 今回はこれで終わりです。またいつか、繁殖牝馬に関しては別の角度から考えてみたいと思っています。


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March 25, 2013

母年齢(その2)

 さて、今日も引き続いて母年齢についてですが、今日はクラブ別に見てみたいと思います。クラブ別で見ることに意味があるのかどうかはわかりませんが、何か傾向がつかめればと思い調べてみました。


(注)
・1994年産以降で募集価格がわかる社台RH、サンデーR及びキャロットの募集馬の3,233頭を母集団としています。
・獲得賞金の単位は万円です。
・年齢別の部分の色は、各項目別に1位ピンク、2位ブルー、3位薄い黄色となっています。なお母4歳の募集馬は数が僅少なため、この色付けからは除いています。
・「全体」の行よりも下の部分の色付けは見やすくするためにつけただけで意味はありません。
・打率とは、募集馬全体のうちに、回収率100%以上馬の占める割合のことです。
・長打率とは、募集馬全体のうちに1億円以上獲得した馬の占める割合です。
・三振率とは、募集馬全体のうちに獲得賞金が0円の馬が占める割合です。獲得賞金0円の馬とは、レースに出走したものの1回も掲示板に載らなかった馬及びデビューできなかった馬の合計となります。


社台RH

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 社台RHの募集馬について、各母年齢別に見ると、16歳がダントツです。すべての項目で1位か2位ということです。1億円以上稼いだ活躍馬も多いし、募集価格分以上稼いだ馬も4割以上。とにかく抜けた値です。
 驚くのは、なんと20歳以上が打率1位。回収率も2位で長打率が3位。やはり社台RHは伝統と実績のクラブだけに、高齢でも良い繁殖が残っているということなのでしょうか。
 表の下のほうの、17歳以上と16歳以下、15歳以上と14歳以下、13歳以上と12歳以下のところを見てみましょう。17歳以上と16歳以下で分けると、やや差が出ていますが、15歳以上と14歳以下では、なんと15歳以上のほうが三振率以外は高い値になってしまいます。さすがに13歳以上と12歳以下では、12歳以下が全般的に高い値となりますが、結局のところ若いほど良いということでもない状態です。
 社台RHの場合は、母年齢の差による影響というものはほとんどなさそうです。いや、むしろ、高齢繁殖の産駒で皆が嫌うなら狙ってみても良いとさえ言えそうです。


サンデーR

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 サンデーRは社台RHとはまた傾向が違います。回収率では13歳がトップですが、これはブエナビスタとデルタブルースがデータを引っ張り上げている感じです。その証拠に打率は高くありません。
 13歳を除くと、7歳とか6歳とか若い世代のデータが高くなります。これは非常に納得がいくというか、まあ普通に考えた通りと言えます。また、20歳以上もサンデーRの場合はまったくダメで、これも普通に納得がいく感じです。
 表の下のほうを見ると、17歳以上と16歳以下ではかなりの差がありますし、15歳以上と14歳以下でもまだ差は大きいです。13歳以上と12歳以下になると一気にデータが接近します。ただ、それでも打率は若い母の募集馬のほうが一貫して高いです。
 サンデーRの傾向としては、今まで普通に考えてきたとおりというか、母14歳以上くらいから成績が落ちているという感じです。また5歳~7歳くらいは産駒数も多いのですが、それでも高いデータを出しているということは、相当程度信頼できる値でしょう。サンデーRの募集馬の場合、母が5歳~7歳時に産まれた産駒は素直に信頼して良さそうです。


キャロット

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 キャロットは18歳以上の高齢繁殖からの産駒はまるでダメと言える感じです。ところが、17歳と16歳は回収率も高めとなっています。17歳はブルーメンブラットが1頭で数値を引き上げているだけで、その証拠に打率は低いです。16歳はアロンダイトが引っ張っているものの、その他の馬もそれなりに頑張っていて数値が高くなっています。
 年齢別に見ると、9~12、13歳あたりが高めの値が出ています。サンデーRは5~7歳が高めだったのに対し、キャロットはその上の世代が高くなっています。これは無理に理由をつけようとするならば、サンデーRでは期待の繁殖の初仔から募集をするが、キャロットではサンデーRで募集された後にその繁殖の仔が回ってくるという感じなのでしょうか。かなり無理やりな感じでオカルトっぽくもありますが、まあいずれにしても、若い繁殖のほうが総じて良さそうな傾向であるというのはサンデーRと似ているでしょう。
 表の下のほうを見ると、やはり高齢のほうが打率は低く三振率は高いという傾向が一貫して見られます。ただ、先ほども言ったとおり、5歳~8歳くらいは今一つパッとしない成績でもあるという状態です。


 クラブ別に見てみると、伝統と実績の社台RHは高齢繁殖からの産駒も意外なまでに頑張ってると言えそうです。一方、サンデーRとキャロットは総じて、一般に言われている通り、20歳を超えるような高齢繁殖からの産駒はダメで、5歳~13歳くらいが良さそうではあります。

 さらにもうちょっと続く予定です。


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March 23, 2013

母年齢(その1)

 種牡馬の実力シリーズもまだ完結していないんですが、今日はまたちょっと違う内容のお話です。もちろん、6月までに種牡馬の実力シリーズもやり切るつもりですが、そうは言っても同じようなことばっかりやってると疲れてくるので、違う角度の話をしたいと思います。

 タイトルにあるとおり、今日は母年齢についてです。
 募集馬の出生時の母年齢はやはり気になりますよね。生物学的とか、そんな難しいことを考えなくても、普通に考えれば母の馬齢が高齢であればあるほど、その産駒に悪い影響が出そうだと思えます。
 ただ、その区切りというか、一体何歳以上になると繁殖としての能力が衰えるのか、いや、そもそも衰えるのかどうかすらハッキリしたことはよくわかりません。そうはいっても、母年齢が競走能力に多大な影響を与えているということであれば無視できません。何とかヒントが得られないかと思い、いつものデータに合わせる形で調べてみました。
 前置きが長くなりましたが、とにかくまず結果を見てみましょう。

Haha_zentai


(注)
・1994年産以降で募集価格がわかる社台RH、サンデーR及びキャロットの募集馬の3,233頭を母集団としています。
・獲得賞金の単位は万円です。
・色付けは見やすくするためにつけただけで意味はありません。


1.回収率

 全体の回収率が111.4%です。まず、パッと見で、特に母年齢の違いによるハッキリした傾向というものはつかめないです。確かに高齢のほうが低め、特に19歳以上になるとさすがに厳しいなというのはありますが、16歳では非常に高い値となったりもしています。
 回収率では、5歳~7歳が高めの値になっていますが、特別抜けた値でもありません。
 表の下のほうで、17歳以上と16歳以下、15歳以上と14歳以下、及び、13歳以上と12歳以下の3つ範囲でで比較してみました。これでみると、母年齢が高いほうが回収率は低い傾向にあるので、やはり母が高齢のほうが活躍しにくいという傾向にはあると見てとれます。ただ、17歳以上と16歳以下でこそ84.4%と113.9%30%近く差が開きましたが、15歳以上と14歳以下では、10%程度しか差がありませんでした。正直もっと差が開くのかなというのがあったので、個人的にはあまり差がないなという印象です。


2.一頭賞金

 一頭あたりの獲得賞金は全体の平均値が2,921万円です。一頭あたりの賞金は16歳で最高値となっており、次が13歳です。16歳にはバブルガムフェロー、ネオユニヴァース、ザッツザプレンティ、アロンダイトなど、13歳にはブエナビスタ、デルタブルース、アヴェンチュラなどがいて、これらが値を引っ張り上げているというのもありますが、それにしても意外ではあります。もっと若い世代の母馬から最高値が出るならわかりますが、16歳が最高値というのは少し驚きです。回収率とは違って、一頭あたりの獲得賞金の場合は募集価格は無視された値ですが、回収率も一頭あたりの獲得賞金もいずれも16歳が最高値ですので、やはり16歳が最高値であることに文句のつけようがありません。
 表の下のほうを見ると、やはり回収率と同じように17歳以上と16歳以下で見ればそれなりに差がありますが、13歳以上と12歳以下ではほとんど差が無くなってしまいます。


3.打率

 打率も16歳が最高値となっていますが、そこを除けば、高齢のほうが概ね低め、若いほうが概ね高めの値となっています。
 表の下のほうで見るとより明らかです。打率は13歳以上と12歳以下で比較しても結構差が出ています。


4.長打率

 長打率も16歳が最高値。表の下のほうで見てみると、17歳以上と16歳以下でのみ、やや差があるものの、13歳以上と12歳以下ではほとんど差が無くなっています。


5.三振率

 三振率は母年齢による差と言えるほどのものはなさそうです。このデータからでは特に傾向はつかめないですね。


6.総評

 ここまで見てきて、個人的には思ったほど母年齢による差はないのかなと感じています。データを取れば、5歳から12歳くらいまでが確かにやや高めの値が出ていると思いますが、そんなに気にするほどの差でもないのかなとも思います。さすがに17歳以上ともなると、16歳以下とは確かに差はあるなと感じますが、今回のデータでは16歳がピークの値になってしまっています。母が高齢だとダメというのも、16歳くらいまでであればあまり気にする必要はないのかもしれません。
 今回のデータは社台RH、サンデーR及びキャロットの募集馬を対象にしましたので、ほとんどが社台G生産馬です。社台Gの牧場で高齢まで繁殖生活を続けている牝馬というのは、それなりに実績があるか、又は、何かみどころのある牝馬だったはずで、ダメな牝馬だったらその前にセールに出されてしまっているはずというのもあります。したがって、母が高齢でもそれなりの活躍馬を生産できているのかなというのもあります。
 ただ、16歳がピークの値になってしまっていることについては理由は謎です。単なる偶然かなとも思いますが、一応3,000頭以上によるデータなのでそんなに偏りが生じるとも思えないのですが。。まああまり深く考えても仕方ないでしょう。
 とりあえず、今日のところは母が17歳以上で産まれた仔については、ややマイナス面があるかもしれないと心に留めておいたほうが良さそうです。

 今日のところはここまでということで。この話はまだもう少し続きます。


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February 25, 2013

クラブ別の傾向(その3 まとめ)

 さて、2回にわたって見てきたクラブ別の傾向ですが、ここでまとめをして完結としておきたいと思います。繰り返しになる部分もありますが、今日は実際に募集時のことを念頭に置きつつまとめたいと思います。


社台RH

 色々な角度から見てきましたが、社台RHは一番死角が少ないというか、金太郎飴のようにどこを切っても、そんなに変わらないというのが特徴です。長打を求めるならば、当然高額馬に出資したほうが確率は上がるのですが、社台RHの場合は、低価格馬でもそれなりに楽しめる馬が多いというのも特徴です。1,600万未満の馬でも3割以上の打率があります。また、関東馬でも100%以上の回収率を保っています。
 社台RHは募集時はサンデーRと共同募集となりますので、第一希望枠が使えるのは社台RHとサンデーRの全馬の中から1頭のみとなるわけです。最近の傾向では第一希望はサンデーRの関西馬に人気が集中する傾向があり、その分社台RH募集馬は、かなりの高額馬でも人気の盲点になりがちです。サンデーRよりは高額馬の回収率、打率及び長打率は低くなってしまうのですが、思い切って関東の高額馬を第一希望で狙ってみるというのもありかもしれません。
 逆に、第一希望はセオリー通りにサンデーRの関西馬に玉砕覚悟で挑戦しておいて、第2希望以下で、社台RHの中、低額馬を狙い撃ちするという手もあるでしょう。サンデーRの高額馬で夢を見ながら、ダメだった場合に社台RHの人気の盲点になりそうな馬を抑えとして考えておけば、出資実績がゼロになることもありません。
 また、場外ホームランは狙わず、1億円稼ぐ程度の長打をコンスタントに狙いたいならば、毎年最初から当選確率が低いサンデーRの高額馬は捨てて、社台RHの良さそうな馬を毎年狙い撃ちにするという作戦もあるでしょう。
 さらに最近の傾向を考えると、想像以上に関東馬は売れ残る可能性が高まっています。しかし、データ上は社台RHに限っては関東馬はむしろお買い得とも言えるので、第2希望に社台RHの高額馬を入れておくという手もあります。実際昨年も、社台RHでは、牡馬の高額馬が1次募集で埋まらずに残っていたということもありました。もちろん先立つものがあることが前提ですが、第2希望に社台RHの関東高額馬を入れるというのは、データから考えた場合の作戦としては大いにアリということになるでしょう。
 あと、最後に、出資実績を積み増したいとか、とにかく今すぐ社台の会員になりたいという方は、サンデーRの残口アリの馬よりも、社台の残口アリの馬に応募したほうが、データ上は断然有利でしょう。残口ありの馬は例外なく、関東馬の低額馬ですので、今まで見てきたデータを照らし合わせれば社台RHを選ぶほうがハズレを引く確率は低くなるはずです。


サンデーR

 一口馬主には必勝法があります。それは、「サンデーRの高額馬を買い続けること」です。これが本当なら、こんなに色々とデータを見たりする必要もありませんし、このブログの存在価値もありません。実際、これは本当の必勝法なのですが、会員の方なら、そうは問屋が卸さないということはすぐに理解できると思います。
 どんな大金持ちでも、理論上は第一希望は一人一枠ですので、仮にサンデーRの高額馬を1頭買えたとしても、その他の高額馬には出資できません。したがって、高額馬を独占することは不可能なわけです。
 サンデーRの高額馬、特に関西の高額馬は非常に魅力的ではありますが、当然人気も集中します。下手すると、何年たっても出資できないという事態もあるわけです。ひたすら10年に一度巡ってくる可能性のあるラッキーナンバーを待ち続けるしかないということになりかねません。
 もちろん、そういう戦法もアリでしょう。先ほど社台RHのところで書いたような作戦を使って、自分自身に合った出資計画を立てれば、結構楽しめるかもしれません。
 サンデーRに関しては、自信がなければ関東馬は避けたほうが無難でしょう。東と西で明らかな格差がありますので、迷ったら関西馬を選んでおいたほうが良さそうです。
 また、サンデーRのほうが活躍しているというイメージに取りつかれて、良く考えもせずにサンデーRの低額馬に出資するのはデータ上は考え物です。あくまで過去の実績ベースの確率論ではあるのですが、低額馬だったら社台RHが安定感があります。


キャロット

 キャロットも、サンデーRと同様、高額馬を中心に考えたほうがいいでしょう。ただ、回収率自体がサンデーRに及ばないので、やみくもに高額馬だけに出資しても、運が悪ければ大ダメージを受ける可能性もあります。
 キャロットの場合はとにかく募集馬の抽選方法等が特殊なので、色んな作戦が考えられると思います。現在は社台RHやサンデーRと同様に、最優先(第一希望)枠が最強になりましたので、最優先枠だけで埋まってしまう馬に一般枠で申し込んでも死に票となり意味がありません。ここまでは社台RH・サンデーRとまったく同様ですが、キャロットにはバツ1最優先とバツ2最優先があるので、さらに話がややこしくなってしまいます。その上、母優先枠もあるので、どのように票が分かれるのかは、最後までわからない状態です。
 今年度以降は、前年の最優先落選でバツ1になった出資者が新たに発生しますので、どのような傾向になるのかを予想するのは難しいです。
 確実に言えるのは、いくら運が悪くても、バツ2になれば、そうそう落選はないだろうということです。なので、3年に1回はほぼ確実に好きな馬に出資できると思われます。無理に毎年出資しないという戦法もありえます。ドラクエでいうところの「気合ため」戦法とでも言ったらいいでしょうか(ドラクエをやったことない方意味不明ですいません)、2年に1回、又は、3年に1回、データ上高確率で走りそうな高額馬に出資するという戦法です。
 ただ、この戦法だと、単純に自分の馬が全然出走しなくて楽しくないという根本的な問題が発生してしまいます。複数のクラブを掛け持ちしている人なら面白い戦法かも知れませんが、クラブはキャロットにしか入会していないという方では、この戦法は現実的ではありません。
 キャロットも当然のことながら最近は高額馬から人気になり埋まっていく感じですので、複数の馬を持ちたいとすると、やはり高額でない馬も視野に入れなければなりません。ただ、その場合は、回収率的にはかなり厳しい戦いを強いられるということです。もちろん、その中からいい馬を選出すればいいだけの話ですが。。
 やはり、データ上はどう考えても良い戦法は思い浮かびません。繰り返しになりますが、本物を見抜く目を試される上級者向けのクラブということになるでしょう。


東サラ

 このクラブは社台Gの傘下ではありませんが、実質的オーナーが社台Gの上お得意様である関係上、社台F、ノーザンF両方から募集馬が登場します。もちろんその他の牧場からも募集馬がラインナップされるわけですが、以前示したように、その成績の差は歴然としています。このクラブでも、素直に社台Gの生産馬を信用するのがセオリーになるかと思います。
 社台Fからも、ノーザンFからも、活躍馬は登場していますが、このクラブを代表する活躍馬であるレッドディザイア、イタリアンレッドの2頭の牝馬はいずれも社台Fの生産馬。そして今年クラシックに進む牝馬のレッドオーヴァルも社台Fの生産馬。これは単なる偶然ではないでしょう。牡馬の有力候補を、身内とは言えないクラブに出すことはなかなか難しいでしょうが、牝馬ならば案外簡単に、このクラブに出てくる可能性は今後もあると思います。ノーザンFはキャロットに加えシルクという傘下が増えましたが、社台Fが募集馬を提供しているのはグリーンのみ。新たな販売経路として、このクラブはそれなりに大事にされるはずと思います。そういう深読みも合わせて、社台F生産の牝馬を狙い撃ちにするという戦法は大いにアリかなと思います。
 次に、セオリー通りに考えるなら、このクラブも高額馬はそこそこの打率・長打率は残していますので、高額馬はそれなりに信用していいのかなと思います。しかし、過去には高額な地雷もありました。そのあたりの見極めには注意したいです。
 そういえば、昨年の募集から、何の前触れもなく最優先枠が登場しました。このクラブでは、特に何の事前連絡もなしに、ある日突然方針が決まったり、プロジェクトが始動したりすることも普通です。なので、最優先枠が突然登場した時も特に混乱はありませんでした。キャロットのように会員数が多いわけではないので、即満口の募集馬は2頭くらいという感じです。したがって、上記の3クラブのように作戦で頭を悩ませることはありません。
 ただ、最近は以前に比べ満口警報が出てから満口になるまでのスパンが短くなってきた気がします。他クラブからの流入も含めて、確実に会員数は増えていると思います。それでも、キャロットとは比較にならないくらい自由に募集馬の選定ができるクラブですので、その良さを生かして出資する側もじっくりと吟味したいですね。


グリーン

 私は会員ではないので勝手なことは申し上げられないのですが、データを見る限り、リーズナブルに楽しめそうなクラブだなと思いました。大物が登場しないのは少しさみしいですが、それでも回収率、打率ともにハイアベレージであり、魅力的なクラブです。
 このクラブもじっくり選べそうなクラブです。様子を見ながら、データ上成績のよい牝馬を中心に出資するのが面白いのかもしれません。


 何だかんだで、社台・サンデーの次の募集までもう4か月ないわけです。募集が近づいてきたら、馬そのものを見るのに精一杯で、こんな作戦だの何だのを考えている暇もありませんので、今のうちにまとめておきました。募集の時期が近づいてきたら、忘れないように自分も見直したいと思います。


 

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February 22, 2013

クラブ別の傾向(その2)

 さて、引き続いて、もう少しクラブ別の傾向を深く掘り下げたいと思うのですが、今日は、昨日のデータに加えて、募集価格帯という要素を加えて考えたいと思います。

 競走馬は商品ですから値段があります。高い馬もいれば、安い馬もいます。良血馬は当然高いし、下位種牡馬の産駒や近親に活躍馬がいない馬は当然安くなります。
 ただし、この値段というのは神様が決めているわけではなく、牧場(クラブ)の経営者が決定しているはずですので、当然恣意性が入るわけです。基本的には血統的な評価のみで値付けされていると思いますが、高い馬には当然高くなるだけの、何らかの期待値的な要素があるはずです。
 逆に、安い馬には安くせざるを得ないような要素が、期待値の逆の言葉は思い浮かばないのですが、一種のあきらめというか、「安かろう」だから、という要素が含まれると考えます。
 そういったいろいろな事情を含みながら値段が決まっているとは思いますが、そうは言っても、高い馬も、安い馬も、回収率的には、だいたい同じにならないといけません。偏りがでたら、理論上は高い馬だけが売れなくなったり、逆に安い馬だけ売れなくなったりして、商売としてはうまくいかないはずです。

 まあ、上記のようなことを色々考えた結果、一定の価格帯別に、いつものデータを比較してみようとおもいました。価格帯というのは、6,000万以上を高額、4,000万以上を高価格、3,000以上万~5,000万以下を中高価格、2,000万以上~4,000万以下を中価格、2,000万以下を低価格、1,600万未満を低額、とそれぞれ私が勝手に定義したものです。 それぞれの価格帯ごとに比較してみれば、偏りがあるなら、傾向が見えてくると思うわけです。

 あれ、価格帯って、4,000万以上の高価格帯と、6,000万以上の高額帯って完全に重なってしまってるし、また、2,000万以上と2,000万以下って、2,000万円の馬がどっちにも入ってきちゃうけど?と思われるかもしれません。これはあえて、そういう区分にしています。
 価格帯が重ならないように、2,000万以上4,000万未満、4,000万以上6,000万未満とかすることもできるのですが、そういう区分にすると、母集団も限られてしまい、「△△万円台の馬に活躍馬が多い」とか、「xx万円の馬はダメ」とか、かえって、議論が違う方向に進んでしまうことが考えられます。
 あくまで「価格帯」という大まかな枠組みから傾向をつかむのが目的ですので、あえて、重なった区分にしています。1,600万円未満だけ、「未満」にしたのは、過去の調査で1億円以上稼ぐ馬は1,600万円以上の場合がほとんどというデータがあったため、その場合本当に長打率の項目が0に近づくかを見たかっただけです。
 以下で、全体の回収率、打率、長打率及三振率について、各価格帯ごとに見ていきたいと思います。


(注)
・社台RH、サンデーR、キャロット、東サラ及びグリーンの5クラブが対象です。
・母集団は2006年産から2009年産までの4世代の社台グループ生産馬です。
・ここでの社台G生産馬とは、社台F、ノーザンF、白老F及び追分F生産馬のことです。
・パーセンテージでの表記のものは回収率を示します。
・回収率とは、募集価格のうちに獲得賞金の占める割合のことです。維持費などは一切考慮していないため、回収率が100%を超えているからといって、もうけが出ているわけではありません。
・打率とは、募集馬全体のうちに、回収率100%以上馬の占める割合のことです。
・長打率とは、募集馬全体のうちに1億円以上獲得した馬の占める割合です。
・三振率とは、募集馬全体のうちに獲得賞金が0円の馬が占める割合です。獲得賞金0円の馬とは、レースに出走したものの1回も掲示板に載らなかった馬及びデビューできなかった馬の合計となります。
・表中の※は母集団が僅少(5頭以下)であること示します。


1.全体回収率

Zentai

 全体の明らかな傾向が出ました。社台Fグループ(社台RH、グリーン)とノーザンFグループ(サンデーR、キャロット)との間で明らかな差異が見て取れます。
 グリーンの母集団が僅少な部分を除くと、社台RHとグリーンは低価格帯になるほど回収率が上昇します。一方サンデーRとキャロットは高価格帯になるほど回収率が上昇します。
 これを考察すると次のようなことが言えるかと思います。
 「社台Fがクラブに出している馬は、全体としてクズ馬は少なめで、低価格帯でも募集価格に応じた賞金の回収がそれなりに見込める。一方、ノーザンFがクラブに出している馬は、それこそ歴史的な名馬と言えるような馬も含まれており、高額馬からスターホースが現れる一方、低価格帯の馬はまさに”安かろう”という馬が多い。」
 さらに、注目したいのはキャロットの回収率です。前回の記事では、キャロットは5項目で最下位となり、正直データ上は散々な結果でした。しかし価格帯別で見た場合は、実は回収率が高い部分もあるということです。概ね4,000万円以上の高価格帯は活躍できているということになります。逆に中価格帯以下の馬が全体の回収率を引き下げているとも言えます。
 東サラについては社台FとノーザンFの両方から募集馬がラインナップされているため、判断しづらい部分はあります。東サラの低価格帯の馬の回収率が高いのは、レッドディザイア、イタリアンレッドが引っ張っているのが大きいでしょう。


2.打率

Daritsu

 打率に関しても、サンデーRとキャロットはほとんど一次関数に近いグラフになりそうなくらい、高価格帯ほど打率も良いという傾向にあります。高い馬ほど値段分の活躍ができているということです。この2クラブでは、低価格な馬については、募集価格を回収できる馬すら見出すのも難しい作業になりそうです。
 東サラも、打率では高価格なほど高くなっていきます。やはり低価格帯の回収率が高いのは、例の2頭が引っ張っているだけというのを裏付ける内容です。東サラも比較的高価格な馬のほうが打率は高くなるのですが、4,000万円以上の高価格帯の馬は打率0.000と、判断のしづらい結果です。
 社台RHは鍋底型と言ったらいいんでしょうか、3,000万~4,000万あたりの中価格帯において値段ほどは活躍できていない馬が多いようです。6,000万以上の低額馬か、1,600万未満の低額馬の打率が高くなっているのは非常に不思議です。単なる偶然かもしれません。
 グリーンは低額な馬ほど、募集価格は回収できているということです。社台RHとグリーンを合わせて考えると、やはり社台Fは、安い馬でもそれなりには走れる馬を募集してくれているということかもしれません。


3.長打率

Choudaritsu

 長打率に関しては、社台RH、サンデーR、キャロットすべて似たような傾向になりました、高い馬ほど多く賞金を稼ぐ可能性が高いという、至極当たり前な結論です。
 ただし、ここでも、サンデーRとキャロットは4,000万円程度以上の高価格帯でなければ長打は出にくいのに対し、社台RHは2,000万~4,000万くらいの中価格帯のレベルからでも1億円稼ぐ馬をそこそこ出せているということです。社台RHはこの帯域は打率はあまり良くなかったものの、長打が出る可能性はそこそこあるということですね。
 東サラは母集団が少ないので、価格帯別の長打率はあまり参考にならないと思います。
 グリーンに関しては、そもそも長打がほとんどありませんので参考外と思います。
 あと、やはり1,600万円未満の低額馬については、ほとんど長打の可能性はないですね。もちろん、常に例外の馬はいますので、その例外を追い求めるという戦法ももちろんありうるとは思います。


4.三振率

Sanshinritsu

 三振率も非常にわかりやすい結果になりました。長打率と全く逆です。安い馬ほど、1円も稼げずに終わる可能性が高まるという当然の結果です。しかし、社台RHやサンデーRでも、運が悪ければ6,000万以上の高額馬であっても1円も稼げずに終わる可能性もありうるというのは本当に恐ろしいですね。
 もっと恐ろしいのは、キャロットの低額馬の三振率の異常な高さです。1,600万円未満の馬は、ほとんど2頭に1頭の確率で1円も稼げずに終わっているというのはちょっと衝撃ですね。キャロットで低額馬に出資する際には、今一度落ち着いて考えたほうがよさそうです。


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